ぽろぽろ崩れてなぜか増えた!?アドロミスクスマリアンナエの育て方

アドロミスクス・マリアンナエの基本情報

分類:ベンケイソウ科アドロミスクス属
学名:Adromischus marianiae
原産地: 南アフリカ(ナマクアランド周辺)

アドロミスクス・マリアンナエの特徴

アドロミスクス属にはたくさんの種類があり、マリアンナエもそのなかのひとつです。マリアンナエのなかにも、さらにいくつもの品種や園芸種があり、葉色や形状は多種多様です。南アフリカのナマクアランド周辺の丘陵地帯などに自生する品種が多く、どちらかといえば寒さよりも暑さの方が苦手で、蒸れに弱いです。どのタイプもあまり大きくならず、せいぜい10~15センチ程度でおさまります。

マリアンナエの最大の特徴は、とにかく葉が取れやすいことかと思います。特に丸みをおびてコロッとした葉を持つ種類は、細長い葉よりも取れやすい気がします。植え付けや植え替え、場合によっては水やりの際にちょっと鉢をぶつけただけでもぽろっと葉が落ちることがあります。5~6センチ程度の小さな株が植わった鉢をうっかり落としてしまったら、葉が全部取れてしまいました。
葉が取れやすいということは、それだけ葉挿しによる増殖が容易ということです。おそらく自生地でも、種を飛ばすよりも葉を落として増えていく方が多いのかもしれません。鉢を落としてバラバラになってしまった株は、茎だけ残った部分から新たな葉が生え、大きな葉からはそれぞれ根が出ているため、結果的に1株が6株に増えました。小さなものは7~8ミリ、大きなものでも12~13ミリの葉からそれぞれ発根しているので、バラバラになったとはいえ今後の成長を楽しみにしています。

アドロミスクス・マリアンナエの育て方

用土

自生地は雨がほとんど降らない季節がある地域なので、乾燥に強い構造です。水はけの良い土を使用し、株が蒸れないように注意しましょう。市販のサボテンや多肉植物用の用土でかまいません。

水やり

育成期は秋から春にかけてです。春と秋は土が完全に乾いてから水をやります。夏と冬はほぼ断水します。

肥料

植え付ける際に緩効性の固形肥料を混ぜ込んでおけば、特に追肥しなくても大丈夫ですが、春と秋に薄めた液肥を月に1回程度与えてもかまいません。

置き場所

春と秋は日当たりと風通しのよい場所で管理し、よく日に当ててください。日当たりが悪いと、徒長したり発色が悪くなったりします。

夏の管理

夏はマリアンナエにとって、最も難しい季節です。南アフリカというと、灼熱の太陽がギラギラと照り付けるイメージですが、自生地の夏は、気温が15~25度前後で、非常に雨の少なく爽やかです。日本の夏は高温多湿のため、蒸れに弱いマリアンナエをどう夏越しさせるかがポイントです。

まず水やりの頻度ですが、ほぼ断水です。完全断水ではありません。自生地でも量こそ少ないですが、数日は雨の日があります。なので、土が完全に乾ききってから、さらに数日経過したくらいに、少量の水を与えます。夕方涼しくなってきてから、朝には乾いてしまう程度の水やりで大丈夫です。これは根が枯死するのを防ぐ程度の水やりなので、本体側は葉の水分で賄ってもらいます。
置き場所は、風通しがよく、少なくとも20~30パーセント程度は遮光しましょう。サーキュレーターなどで風を送れれば万全ですが、なかなかそこまでは難しいと思います。心配であれば屋内に取り込み、レースのカーテン越しの日を当てるようにします。このときも水やりは極力ひかえておきましょう。
気温が高くなると成長が止まり、休眠期に入ります。休眠期に強い太陽光を当て続けると枯死します。屋外で管理する場合でも、くれぐれも直射日光が当たり続けないように注意してください。

冬の管理

自生地では、冬でも気温が5~20度前後と、日本の冬に比べるとだいぶ気温が高いです。半月近くは雨の降る日がありますが、それでも日本の梅雨のように大量の雨は降りません。一年を通してみると、最低気温が5度前後、最高気温が25度前後と、気温の振り幅が小さく、降水量もきわめて少ないのがわかります。

冬はよく日に当てますが、屋外の場合は軒下などに置いて、雨や雪に当てないようにしてください。冬は成長が緩慢になるのと同時に、葉や土からの水分の蒸散が減るので、土が乾くペースが遅くなります。春や秋と同じ感覚で水をやると、根腐れを起こすので、水やりの回数は春や秋よりも少なくなります。土が完全に乾ききってから、数日経過したくらいでかまいません。水を与えるのは、暖かい日の午前中を選びましょう。多肉植物のなかでは寒さに強い部類ですが、根が凍るような寒さや、葉に霜が降りるような環境では耐えられません。特に小さな株は極端な寒さを嫌いますので、心配な場合は屋内に取り込み、窓際の明るい場所に置いて、5度以上の温度を維持しながら越冬させましょう。人が寝静まる時間帯はエアコンを切ってしまうので、窓際の温度は外気温とほぼ同じになる場合があります。そうなるとせっかく屋内に取り込んだ意味がなくなるので、夜は部屋の中央付近に移動させるようにしてください。

アドロミスクス・マリアンナエの増やし方

実生で増やす

アドロミスクス・マリアンナエは、自家受粉しないといわれています。アドロミスクス全体に言えることですが、単独では種ができないし、実生で育てることはとても難しいようです。それでも時々ネットで種を売っているのを見かけるので、興味のある方は挑戦してみるのも面白いかもしれません。ネットで調べてみてもあまり実生の情報が出てこないので、あまり挑戦者がいないのが現実でしょう。なぜなら葉挿しで増やす方が簡単なので。

葉挿しで増やす

アドロミスクス・マリアンナエは、とても葉が取れやすい植物です。むしろ葉を落とさずに育てる方が難しいくらいです。葉が落ちやすい構造になっているということは、植物が持つ機能と考えると納得できます。葉が落ちることで自分の分身を増やしていく習性があるので、葉挿しが簡単ということになります。

大きく成長した葉を選んで少し動かしてやると、簡単に茎から外れるので、それを土の上に転がしておけば、やがて根が出て芽を出してきます。葉の付け根の部分を土の表面に刺さるような方向で置いておいた方が、根がすぐに埋まるので成功率が高い気がします。土は親と同じ土でかまいません。外れにくい葉はまだ十分に成長しきっておらず、発根しにくいような気がします。すぐに外れる葉は、新たな株としてスタートできるので外れやすいのかもしれません。

夏や冬のように、成長が緩慢な時期は発根までに時間がかかるので、葉の水分が枯渇して失敗する可能性もありますが、基本的には一年中どの季節でも葉挿しは可能です。
挿し木もできるようですが、葉挿しの容易さが圧倒的なので、親株の枝を切って株を弱めてしまうくらいなら、成長するのに時間がかかったとしても葉挿しをオススメします。

まとめ

アドロミスクス・マリアンナエは、コロッとした丸い葉に、赤い斑点があったり、ドリアンのようにボコボコしていたりと、同じ属とは思えないほど個性が強いものが多いです。中には気持ち悪いと感じるデザインの葉もありますが、それも不思議と可愛いと思えてきます。夏場の蒸れに弱いことを除けば、丈夫で比較的育てやすいです。なぜか流通数はそれほど多くないので、見たことがないという方も多いかもしれませんが、レアなものほど欲しくなるのが人情というものです。一度手にしたらきっと連れて帰りたくなるはずです。あなたもアドロミスクス・マリアンナエの魅力に触れてみませんか?

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