見て育てて食べて楽しむ多肉植物!?アロエの種類と育て方

アロエ属とは

アロエ属は、以前はユリ科やアロエ科、ツルボラン科に分類されていましたが、今はススキノキ科ツルボラン亜科アロエ属とされています。植物の分類が変わるのはよくあるのとで、よく調べたらこうだった、もっと調べたらこっちだったと、いつの間にか違う科や属に分類されていたりします。
アロエ属は南アフリカからアラビア半島まで広く分布する多年草で、低木になるものもあります。現在は500種ほどが確認されていますが、多肉植物としてはそれほど大きなグループではありません。ただ、知名度に関して言えば、多肉植物をほとんどご存知ない方でも、アロエという名前は聞いたことがあるはずです。大昔から薬用や食用として用いられているため、人々との密着度がそのまま知名度につながっているということでしょう。
日本でもすでに鎌倉時代には薬として持ち込まれており、江戸時代頃までは薬として親しまれてきました。その後今に至るまで、日本人のもっとも身近な多肉植物として人気があります。

アロエ属の種類

アロエは樹齢500年、最大10メートルにもなるものから、株の直径が数センチ程度にしかならない極小のものまで、様々な品種が存在しています。園芸品種として親しまれているものをいくつかご紹介します。

キダチアロエ

日本で最もメジャーなアロエがこのキダチアロエです。地域によっては野生化して、大きな群生を作っているところもあります。木のようになることからキダチアロエの名がついているようで、実際2メートル近くまで育っているものもあります。葉が火傷の薬になるとして庭先などに植えられていることが多いです。葉は食べられないことはないですが、皮はとても苦く、葉が薄くて可食部が少ないため、食用に用いられることはあまりありません。

アロエベラ

薬用、食用と、世界中のアロエ製品がここから生まれているというくらいメジャーなアロエです。葉は大きいものでは1メートル近くなり、厚さも5センチ以上にもなります。キダチアロエに比べて耐寒性が劣るため、露地栽培されることはほとんどありませんが、キダチアロエとならんで普及率はアロエの中では群を抜いています。

不夜城

園芸品種として最も普及しているアロエはこの不夜城ではないでしょうか?何の交配種だかはっきりとしていませんが、鋭くとがったとげを持った肉厚の葉は、あまり長くは伸びず、株が育っても50~60センチ程度とコンパクトなため、インテリアプランつとしても人気があります。よく子吹きして群生します。

ポリフィラ

成長するにしたがって、葉が規則正しいらせんを描いて並んでいく、とても不思議なアロエです。中心部から渦を描くように並んだ葉は、おおよそ自然のものとは思えませんが、もともとは南アフリカの標高2000~2500メートル付近に自生しています。寒い地域の植物なので、日本の環境では栽培難易度は高めになります。

ディスコイングシー

マダガスカル原産で、世界最小のアロエとされています。ロゼットの直径も最大で10センチ以下で、小さいものでは2~3センチです。反り返ったシャープな葉の縁に、ちゃんと小さなとげがあり、塩を振ったような白い斑点があるのが特徴です。株そのものが小さいため、やや水切れしやすいですが、反面過湿にも弱いため、ほかの品種に比べると水の管理がやや難しい印象です。

アロエ属の育て方

水やり

品種によって多少適温の誤差はありますが、アロエは夏型の多肉植物に分類されるため、育成に適した温度はだいたい20~30度です。気温が20~30度の時期は、土が乾いたら鉢底から流れるくらいたっぷりと水を与えます。4月頃から徐々に水やりの頻度を増やしていきますが、梅雨の時期は蒸れやすいので土の状態を見ながら頻度を調整します。8月は暑さで育成が緩慢になるので、真夏も水やりの頻度を減らします。秋の深まりと共に水やりの頻度を減らしていき、冬はほぼ断水させて耐寒性を上げましょう。 

肥料

アロエはあまり肥料を与えなくてもよく育ちますが、肥料を与えないと花の付きや子吹きに影響します。真夏を除く春から秋にかけて、緩効性の固形肥料を月に1~2回程度与えるか、薄めた液肥を月に2~3回程度与えるとよいでしょう。これも決まった量を決まった回数ではなく、葉の色が黄色っぽくくすんできたら、窒素分が足りていないとか、株の状態を見ながら調整しましょう。肥料を与えすぎると徒長の原因になるので、領とタイミングは注意が必要です。

アロエ属の日常のお手入れ

日当たり

アロエは日当たりを好む植物です。あまり日に当てないと、徒長して茎が細くなり、葉と葉の間隔があいてきます。徒長すると元には戻らないので、特に育成期にはよく日に当てるようにしてください。冬場に室内に取り込んでいたものを急に日に当てると葉焼けしやすいので、半日陰などから徐々に慣らしていくようにしてください。

風通し

アロエは蒸れに弱いため、できるだけ水はけのよい土に植え付け、なるべく風通しの良いところで育てましょう。地植えする場合も、なるべく日当たりと風通しの良い場所を選び、株が込み合って風通しが悪くなったら間引くなどの工夫をしましょう。

植え替え

アロエは根張りが旺盛なので、植えつけてから1~2年程度で鉢がいっぱいになってきます。根詰まりすると育成に影響が出るほか、水はけが悪くなって根腐れのリスクも高まります。水を与えるときに、鉢底から水が出るまでに時間がかかるようになってきたら根詰まりのサインなので植え替えを行います。
鉢から抜いたら古い土と痛んだ根を切り詰め、一回り大きな鉢に植え替えます。植えつける鉢は、アロエの葉が展開している直径と同じくらいのものを選びましょう。アロエは葉にたっぷりと水分を蓄えてずっしり重くなるので、鉢が小さいと倒れやすくなります。

アロエ属の殖やし方

挿し木

アロエは葉挿しの成功率が低く、挿し木で増やすのが一般的です。特にキダチアロエやアロエベラのように、比較的大きくなる品種については、挿し木の成功率が高いので、挿し木の入門編として試してみるのもよいかもしれません。
先端から2~3節分あれば大丈夫なので、適度な長さに切ります。茎が短くて挿しにくい場合は、下の方の葉を取り除いておきましょう。1週間程度そのまま切り口を乾かし手から土に挿しておけば、1ヶ月程度で発根してきます。発根するまでは水やりは必要ありません。軽く引っ張ってみて抵抗があるなら発根しているので、水やりを開始し、あとは親と同じ管理でかまいません。

株分け

不夜城のようによく子吹きする品種については、株分けで増やすのが簡単です。鉢から抜いたら土と痛んだ根を落とし、子株を切り分けます。手で割っても刃物を使ってもかまいませんが、根がついた状態の子株を切り分ける方が間違いありません。切り分けた際に根がついていないものも、挿し木と同じ要領で切り口を乾かし手から土に軽く挿しておけば発根してきますが、あまり小さいものだと根が出るまでの体力がない場合もあるので、できれば根の付いた子株を切り分けましょう。

実生

アロエは品種によって違いますが、株が充実してくると花径を伸ばして先端に花穂を付けます。受粉すると花後に種がつきますが、エケベリアのような微細な種ではなく、比較的扱いやすい大きさなので、興味のある方は実生を試してみるのもよいでしょう。
赤玉土や鹿沼土の細粒や川砂などを湿らせておき、その上に種を置いて湿度を保っておくと、数日から数週間で発芽します。発芽したらしばらくは腰水で管理して水を切らさないようにしておきますが、幼苗は過湿にも乾燥にも弱いため、いつまでも腰水にしておくと溶けてなくなります。特に暑い季節は蒸れやすいので、腰水をやめたあとは、水やりと乾燥のメリハリをしっかりつけておきましょう。
手間や難易度を考えると、実生よりは挿し木や株分けで増やす方が簡単で失敗がありません。

アロエ属の寄せ植え

アロエは成長が早いものと遅いものとがありますが、どちらのタイプも比較的根張りが旺盛で、ほかの植物との寄せ植えには不向きかもしれません。小型の品種でも子株が出やすかったり、水の管理がシビアだったりと、ほかの多肉植物と同じ管理ができないものも多いので、寄せ植えにするよりは単体で植えつけた方がよいでしょう。

まとめ

アロエは古くから薬として日本人に親しまれているほか、化粧品や食品などに利用されているため、多肉植物の中でも特に知名度が高い植物です。キダチアロエのように民家の庭先植や海岸沿いで野生化しているものから、入手困難なレアものまで、様々な品種があるのも大きな特徴といえるでしょう。
夏場の群れに注意すれば、暑さや寒さにも比較的強いため、扱いやすい多肉植物といえます。まずは最も丈夫で育てやすい、キダチアロエでアロエに親しんでみてはいかがでしょうか?

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