ふわふわもつるつるもあります!コチレドンの種類と育て方

コチレドン属とは

ベンケイソウ科コチレドン属は、主に南アフリカ周辺が原産の多肉植物です。「コチレドン」なのか、「コチドレン」なのか、「コレチドン」なのか、いつも正解がわからなくなりがちですが、「コチレドン」が正解です。ただでさえややこしいのに、「チレコドン」という別のグループもあるので、さらにややこしくなります。「コチレドン」としっかり覚えておきましょう。
春秋型の多肉植物に分類されますが、葉が肉厚なものが多く、そういったものはほかの多肉植物より乾燥に強く、多湿を嫌います。水やりは一般的な春秋型の多肉植物よりもやや辛目の方が調子が良いようです。

コチレドン属の種類

コレチドンといえば、多肉植物界のスーパーアイドル「熊童子」が属するグループです。熊童子のようにふわふわのものもあれば、つるんとした葉を持つもの、粉を吹いた葉をもつものもあります。小型の品種も大型の品種もあり、その多様性には驚かされます。代表的なものをいくつかご紹介します。

熊童子(Cotyledon tomentosa)

コレチドンといえば「熊童子」を思い浮かべる人も多いと思いますが、まさにコレチドンの代表格です。明るい緑色のコロンと丸い葉の先端に、赤みを帯びた爪のような突起がいくつもあり、全体に白い産毛が生えているため、熊の手のように見えることから「熊童子」の名がつきました。その愛らしい姿から、多肉植物に興味のない方でさえキュンとすると思います。改良品種も出回っており、斑入りのものや、葉が細長くなった「子猫の爪」なども人気があります。学名の「tomentosa」は、カランコエ属の月兎耳と同じですが、ほかの植物にも多数使われているようです。

銀波錦(Cotyledon undulata)

一般的に多肉植物の和名に「錦」とつくと、その品種の斑入りのものを指しますが、銀波錦は斑入りではないのに名前に「錦」がついています。ホタテの貝殻のような形の葉は、周りが波のようにフリルになっていて、葉の表面には白い粉が吹いています。白い粉とフリルで銀波ということでしょう。粉は触ると取れてしまうので、植え替え等を行うときは、あまり葉に触れないようにしておきましょう。銀波錦は、コレチドンの中では比較的大きくなる品種で、茎を木化させながら最大で50~60センチくらいまで成長します。

福娘(Cotyledon orbiculata var.oophylla)

福娘は、コチレドンオルビキュラータの矮性品種で、楕円形のコロンとした葉が特徴です。葉には白い粉が吹いており、先端はやや赤みを帯びています。頬紅とおしろいで化粧をした娘さんのような雰囲気が和名の由来かと思われます。この白い粉は触ると取れてしまうので、あまり葉に触れないようにしましょう。福娘の交配種として、ふっくら娘やだるま福娘、紅娘、嫁入娘などがあります。

パピラリス(Cotyledon papillaris)

細長いアーモンド形の葉を付けるパピラリスは、福娘などと比べるとややシャープな印象です。葉の先端がやや赤みをおびて、若干尖っています。ほんのり白い粉を吹いていますが、葉はもともと明るい緑なので、粉の白さが目立ちません。あまり上には伸びず、何年も育てていると子吹きして群生します。

カンパニュラータ(Cotyledon campanulata)

カンパニュラータも熊童子のように産毛が生えた葉を持ちますが、葉は細長い棒状で、先端の爪はひとつだけです。この産毛は若干べたついたような手触りです。葉の長さは3~4センチほどあり、葉の先端に赤みがかった突起は、基部がややスプーン状にへこんでいます。20センチ程度までは大きくなりますが、比較的小型の品種です。

コチレドン属の育て方

水やり

育成期の春と秋には、土が完全に乾いたら鉢底から流れるくらいたっぷりと水を与えます。自生地はほとんど雨のない地域なので、乾燥に強く過湿に弱いです。育成期でもずっと土が湿っているようでは根腐れしやすいので、なるべく水はけのよい土を使用しましょう。
夏と冬は休眠するので、ほぼ断水させてかまいません。月に1~2回程度、細根が枯死しないように少量の水を与えます。夏は気温が下がる夕方以降、冬は暖かくなりそうな日中に水やりを行ってください。

肥料

植えつける際に元肥として緩効性の固形肥料を少量混ぜ込んでおけば、植え替えるまで肥料を与えなくても育ちます。育成期に薄めた液肥や少量の固形肥料を与えてもかまいませんが、多肥は好みません

コチレドン属の日常のお手入れ

日当たり

コチレドンは日当たりのよいところを好みます。真夏以外はよく日の当たる場所で管理してください。半日陰などでも枯れることはありませんが、日差しが弱いと徒長しやすくなるので、意識して日に当てるようにしましょう。真夏の直射日光に当たると葉焼けすることがあるので、真夏は半日陰に移動させるか、ある程度の遮光が必要です。

風通し

コチレドンは暑さにも寒さにもやや弱く、特に高温多湿による蒸れが苦手です。梅雨明け頃から直射日光の当たらない場所に移動させ、できるだけ風通しの良いところに置いてください。特に鉢が大きい場合、夏場に水をたっぷり与えてしまうと、いつまでも土の中に水分が残って蒸れやすくなります。夏場の水やりは、3日以内に乾く程度の少量でかまいません。大きな鉢の場合、鉢の下にブロックを入れて空間を作るなど、鉢の底面の通気性もよくしておくと蒸れにくくなります。
群生して株が込み合っている場合、水やり後に葉の間などに水が溜まっていることがあるので、ストローなどで吹き飛ばすか、上から水をかけずに土に水をそそぐなどして、できるだけ風通しの良い状態を維持しましょう。

コチレドン属の植え替え

コチレドンはもじゃもじゃと根を伸ばすので、植え替えをしないで数年経過すると、根詰まりして水はけが悪くなります。根詰まりした状態で放置しておくと、根腐れしてあっという間に枯死してしまうこともあります。そうなる前に植え替えを行いましょう。
土から抜いたら、古い土と痛んだ根を落とし、一回り大きな鉢に植え替えます。あまり大きくしたくない場合、ある程度根を切り詰めて元の鉢に植え直せば、成長が緩やかになります。
鉢や株の大きさにもよりますが、前回の植え替えから3年以上経過していたり、水を与えたときに吸い込みが悪くなっていた場合は植え替えの時期です。植え替えの適期は、育成期の春と秋です。

コチレドン属の増やし方

挿し木

コチレドンは、葉挿しの成功率がとても低い植物です。葉が取れやすい割には葉挿しの成功率が低いのは理不尽な気もしますが、とにかく葉挿しの成功率は極めて低いです。紅覆輪のように葉挿しの成功率が高いものもありますが、ほとんどの品種では葉挿しはうまくいかないと思っておきましょう。
コチレドンの殖やし方で最も一般的なのは挿し木です。熊童子など、よく枝分かれする品種については、4~5節ある充実した若い枝を挿し穂として用います。一番下の1節分葉を落とし、切り口を数日乾かしてから葉を落とした部分が埋まるように植えつけます。時期にもよりますが、数週間から1ヶ月程度で発根してきます。それまで挿し穂が動かないように、つまようじなどで固定しておくとよいでしょう。挿し木をする場合は、清潔な用土を使用します。小粒の赤玉土や鹿沼土、川砂などがよいでしょう。

株分け

コチレドンは、パピラリスのようにあまり木立しないものは、子吹きして群生しやすい気がします。そういったものは、挿し木よりも株分けで増やすのがよいでしょう。
鉢から抜いたら、ある程度の大きさに切り分けて、切り口を数日間乾かしてから植え直しますが、切り分ける際には子株に根を付けるようにした方が、植えつけ後の経過がよくなります。根のない状態でも挿し木と同じことなのでいずれ発根してきますが、発根までに時間がかかると株の状態によっては枯れてしまうので、なるべく根は残すようにしましょう。

コチレドン属の寄せ植え

コチレドンは種類によって形状が様々ですが、あまり大きくならない品種についてはほかの春秋型の多肉植物と寄せ植えしやすいです。熊童子や子猫の爪などは、単独で植えても可愛いですが、ほかの小型の多肉植物と寄せ植えにすると、可愛らしさが増す気がします。どちらかといえば乾燥状態を好むので、同じように肉厚の葉を持つ多肉植物やサボテンと一緒に植えるのがよいでしょう。

まとめ

コチレドン属の代表選手といえば熊童子です。カランコエ属のウサギシリーズと並んで、女子の人気が非常に高い多肉植物なので、流通数も多く、比較的容易に入手できます。春秋型の管理で問題ありませんが、やや低温に弱いので、冬は室内に取り込んで5度以上の場所で越冬させる必要があります。丈夫で育てやすい品種も多いので、多肉植物の初心者の方でも育てるのは難しくないと思います。まずは熊童子や子猫の爪のかわいらしさに触れてみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA