植物かどうかも怪しい姿!?クラッスラ玉椿の育て方

クラッスラ・玉椿の基本情報

分類:ベンケイソウ科クラッスラ属
学名:Crassula barklyi
原産地:レソト、ナミビア、スワジランド、南アフリカ周辺

クラッスラ・玉椿の特徴

クラッスラ・玉椿は、おおよそ植物とは思えないような姿をしています。初めて見たとき、土の中から虫が顔を出しているのかと思いました。双子葉類の草本、いわゆる草という形態をとる植物は、根があり、茎が立ち上がり、葉が付いているのが一般的な姿です。ところがこの玉椿は、包帯を巻いた指のように、薄い何かが規則正しく交互に重なり合い、先端が丸いチューブ状の姿をしています。その規則正しさと、ほんのり光沢を帯びた風合いが、自然のものではなく、どこか人工的で機械的な造形美を作り出しています。
クラッスラ属はとても種類が豊富で、奇妙な姿をしたものもたくさんありますが、椿というより、椿のつぼみのようなデザインの玉椿は、その最たるものといえるでしょう。和名は玉椿ですが、英語圏ではガラガラヘビの尻尾などとも言われているようです。

クラッスラ・玉椿の特徴というか、扱いが難しい部分は、とにかく徒長しやすいということです。分類的には冬型とされていて、暑い季節が苦手です。暑いからといって室内に取り込んで、あまり光が届かないような場所に置いておくと、一ヶ月もしないうちに徒長して折り重なった部分に隙間が出てきます。そうなると本来の姿と異なり、もう元には戻りません。仕立て直してもとの締まった姿にするにはだいぶ時間がかかります。また、冬型とはいうものの、強い寒さにはそれほど強くはありません。海外のサイトなどを見てみると、マイナス6前後まで耐えるなどという話もありますが、春秋型の多肉と同じようなケアの方が安全です。

成長はあまり早くなく、ゆっくり成長を見守ってください。自生地では匍匐して広がっていくタイプの多肉植物なので、長く伸びてくると自重を支えられなくなって倒れてしまいますが、その状態で正常です。育成期に水を与えすぎても徒長するので、乾かし気味に管理することを心がけましょう。

クラッスラ・玉椿の育て方

用土

水はけのよい土を好みます。市販のサボテン用の用土でかまいません。自分で配合する場合は、軽石などを混ぜ込んで水はけがよくなるように調整してください。

水やり

花崗岩の亀裂や石がゴロゴロした土、緩斜面などにひっそりと自生していて多湿を嫌います。育成期の春や秋には、土が乾ききったらたっぷりと与えますが、夏や冬は育成が緩慢なため、水やりをひかえます。

肥料

植え付けの際に緩効性の固形肥料や発酵した有機質を混ぜ込んでおくか、秋頃に薄めた液肥を与えると育成がよくなりますが、多肥にすると徒長しやすくなります。

置き場所

秋から春にかけてはよく日の当たる風通しのよい場所で、雨に当たらないように管理してください。真夏の直射日光は葉焼けの原因になりますが、遮光しすぎると徒長します。

夏の管理

自生地の夏は、気温が15度前後から30度前後で、降雨日数は概ね月に10日以下、さほど多くの雨は降りません。一年を通して乾燥した地域のため、玉椿のような小さな植物は、岩の隙間などでひっそり生きています。
日本の夏は自生地に比べて気温も湿度も高いため、玉椿には過酷な季節です。玉椿を育てる上で、夏越しが一番の難関になると思います。
基本的には丈夫な植物なので、水をやりすぎて蒸らさない限り、めったに枯れることはないかと思いますが、直射日光に当たると葉焼けし、遮光しすぎると徒長し、水をやりすぎても完全断水にしても枯れるというクセの強さです。枯らさないことは難しくないですが、よく締まって美しい姿を保つのはとても難しいです。

梅雨入りする頃から徐々に水やりの間隔をあけ、日当たりと風通しのよい場所に置いてください。梅雨明けした頃には、ほぼ断水します。塊根を作るタイプの植物ではないので、完全断水すると細根が痛んで復活に時間がかかりますので、細根を維持するため最低限の水は与えます。具体的に何日に一回ではなく、土と株の状態を見ながら必要な量を見極めましょう。
玉椿の夏越しに決まったパターンはありません。お住まいの地域の気候、置き場所、使用している用土、その地域の気候にどれだけ慣れた株かによって、様子を見ながら調整してください。徒長しても葉焼けしても、枯れさえしなければ仕立てなおしが出来ますので、自分なりのノウハウを探しましょう。手元に小さな鉢植えがいくつかありますが、他の多肉と寄席上にして、夏でも外に出して時々雨に当たっているものは締まったよい姿をしていますが、屋内で過保護にしたものは徒長しました。

冬の管理

自生地の冬は、最低気温が5度前後、最高気温が20度前後で、雨がほとんど降りません。真冬は1ヶ月の降水量が1ミリ以下です。弾椿は塊根を作ることはなく細根しか持たないため、根は貯水タンクになりません。つまり、この期間は雨水による水分補給が出来ないため、土中の水分と自らの体内の水分でギリギリ生きているということになります。

玉椿は冬型の多肉植物として分類されますが、厳寒期は育成が止まっているようです。海外のサイトを調べてみると、マイナス6度まで耐えるとありますが、おそらく短期間は耐えられるという程度のものかと思います。
秋が深まり、最低気温が15度を下回る頃から徐々に水やりの間隔をあけ、最低気温が10度を切る頃には、ほぼ断水状態にしています。細根を守るため、完全断水はせず、暖かくなりそうな午前中を狙って、夜までには表土が乾くくらいの水を霧吹きで与えています。加温しないガラスケースに入れて、屋外で越冬させていますが、特に問題なく春まで我慢しています。
心配な場合は室内に取り込んで越冬させますが、この場合も極力水やりをひかえて、5度以上の温度が維持できる場所で管理してください。室内に取り込んで越冬させる場合でも、出来るだけ長い時間日に当てるようにしてください。成長が緩慢な時期とはいえ、日照時間が足りないと徒長します

クラッスラ・玉椿の増やし方

実生で増やす

クラッスラ・玉椿は、寒くなる頃にほのかに甘い香りのする白い花を咲かせますが、自家受粉はしません。時々ネットで種を販売していますので、実生する場合はそういったものを購入しましょう。
他の多肉植物と同様赤玉土や鹿沼土、川砂などに種を蒔き、湿度を保って発芽を待ちます。種まきの適期は、育成期に入る秋が良いようで、発芽後は翌年の春まで湿度を保ちながら風通しと日当たりの良いところで管理します。冬は室内に取り込んだ方が無難です。

挿し木で増やす

クラッスラ・玉椿は、株元から子株を出してきます。そのまま群生させても面白いですが、増やしたい場合はこの子株を外して挿し木します。植え替えの際に子株を外す場合は、根の付いた部分を外してやればそのまま切り口を乾燥させたあとに、親と同じ管理で大丈夫です。
植え替えを伴わない場合は、外した子株の切り口をよく乾燥させ、肥料成分の含まれない用土に挿します。赤玉土や鹿沼土の細粒を湿らせ、竹串などで穴を開けたところに挿し穂を挿し、軽く押さえてそっと水をやります。数日ごとに霧吹きなどで軽く水を与えながら、挿し穂が動かないように半日陰で管理すると、2~3週間で発根してきます。軽く引っ張って抵抗があるようなら発根しています。発根したら親と同じ管理でかまいませんが、最初のうちは根が弱いので、水やりの頻度は親株よりも少し多めの方が経過がいいような気がします。
徒長した株を仕立て直す場合も同じ要領で、徒長している部分より上を切り取り、下のほうの葉を数節切り取ります。数日間切り口をよく乾燥させてから土に挿し、発根したら新たな株として育てていきます。徒長した部分もそのまま育てていれば、子株を生じてきますので、大事に育てていきましょう。

まとめ

クラッスラ・玉椿は、不思議でかわいらしい姿の多肉植物ですが、育て方は他の多肉植物たちと変わりません。徒長しやすく乱れやすいため、扱いがやや難しい部分もありますが、手がかかる子ほどかわいいということもあります。徒長した場合は、切り取って仕立て直せば新たな株として復活しますし、失敗から学ぶこともたくさんあります。枯れなければやり直しがきくので、難しそうだからと敬遠せずに、育ててみてはいかがでしょうか?きっとその奇妙な姿のとりこになるはずです。

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