スタイリッシュなホネホネクネクネ!フィッシュボーンカクタスの育て方

フィッシュボーンカクタスの基本情報

分類:サボテン科エピフィルム属
学名:Selenicereus anthonyanus(Cryptocereus anthonyanus)
原産地:メキシコ南部

フィッシュボーンカクタスの特徴

フィッシュボーンカクタスは、クジャクサボテンの仲間で、メキシコ南部原産の森林サボテンです。気根を出して他の木に着生しながら育っていくサボテンです。サボテンではありますが、トゲはなく、人を傷つけない良いサボテンです。おおよそ刺座のようなものも見当たらず、サボテンと言わなければわからないかもしれません。

フィッシュボーンカクタスの最大の特徴といえば、その名前の由来ともなっている葉の形状です。薄い葉がジグザグにうねりながら伸びていく様子が、魚の骨のように見えることから、フィッシュボーンカクタスの名が付きました。また、そのままジグザグカクタスや、ムカデサボテンと呼ばれたり、手芸に使うジャバラテープに似ていることから、リックラックサボテンなどと呼ばれることもあります。
このジグザグの葉だけでもインテリアとしてはそれなりに見ごたえがありますが、この葉は途中に節を作りながらしだいに長く伸び、節から脇芽を出して分岐していきます。ある程度の長さまでしか伸びませんが、先端から枝分かれしてさらに伸びていきます。釣り鉢などに植える場合は、ある程度の長さで切り戻してやる必要があります。

株が充実してくると春に芳香を放つ白やピンクの比較的大きな花を咲かせることがあります。花は月下美人のように夜にしか咲かず、一晩で枯れてしまいます。ただ、栽培下で開花させるのは難しいようです。
濃い緑の光沢のある葉はとても美しいですが、成長と共に葉のいたるところから気根が出てきます。気根とは、空気中の水分を吸収したり、上に伸びる手段として樹木など他の植物につかまるための腕となったり、気根を出した葉を垂らして地面に根を張り、そこから新たな芽を出すためだったりと、様々な役割を持ちます。乾かし気味に管理すると出やすいとか、根詰まりすると出やすいとか、色々言われてはいますが、環境が良くても悪くても出てきます。そのままでも問題はありませんが、見栄えが悪いと感じる方は、気根の根元から切ってしまっても問題ありません。

フィッシュボーンカクタスの育て方

用土

メキシコの熱帯雨林に自生する植物なので、腐植質に富んだ水はけの良い土を好みます。市販の観葉植物や洋ラン用の用土で大丈夫です。サボテンや多肉植物用の用土を使う場合は、腐葉土やピートモスなどの腐植質を混ぜ込んでおきましょう

水やり

極端な乾燥を嫌います。用土が乾いたらたっぷりと水を与え、適度に湿度をたもちますが、鉢皿などにいつまでも水が溜まっていないようにしましょう。頻繁に気根が出るようだと、水不足が疑われます。

肥料

春から秋の育成期に緩効性の固形肥料を与えると育成がよくなりますが、株の育成がよくなると花が咲きにくくなるようです。あまり多くの肥料を与えないようにしましょう

置き場所

一年を通して半日陰から日向で管理します。成長すると自重に耐えられなくなって垂れていきますので、吊り鉢で育てるか、クジャクサボテンのように支柱を立てて育てます。どちらにしても風通しの良い半日陰くらいの方が調子がよさそうです。

夏の管理

自生地の夏は雨季にあたり、気温が25~30度前後で、月に20日前後は雨が降ります。降水量は日本の梅雨よりも多くなります。そんな高温多湿の気候で育つ植物なので、日本の夏でもへこたれません。
熱帯雨林の中で、他の植物に気根を絡ませながら、光を求めて上に伸びていく性質があるので、半日陰から日向での管理が望ましいです。とはいえ真夏の直射日光に長時間当たると葉焼けするので、できれば西日が避けられる場所で管理しましょう。
なんとなくですが、他のサボテンに比べてハダニが付きやすい気がします。できるだけ風通しの良いところで管理し、ときどき霧吹きで葉水を与えるなどしてハダニを防ぎましょう。
乾燥にもよく耐えますが、基本的には適度な湿度があった方が葉がプリッとして美しくなります。春や秋に比べると育成が緩慢になるので、水やりの間隔は春や秋よりも少し空きます。目安としては、土の表面が乾いてから数日経過したくらいで大丈夫です。乾燥状態が長く続くと、気根が出てきやすくなるような気がします。おそらく空気中の水分を吸収しようとしているか、他の植物に取りついてよりよい環境に移動しようとするためだと思われます。環境が良くてもある程度は気根が出てきますが、極端に気根が出るようなら、環境の悪化を疑ってみましょう。多湿や乾燥、根詰まりや日照不足などがあるかもしれません。

冬の管理

自生地の冬は乾季にあたり、気温は20~25度前後まで上がりますが、雨はほとんど降りません。日本の冬は気温が低すぎるため、防寒対策をせずに屋外で越冬させることはできません。気温が15度を下回るようになったら、徐々に水やりの回数を減らし、気温が10度を下回る頃には室内に取り込んでおきましょう。
室内に取り込んで、温度が5度以下にならないところで越冬させますが、あまり乾燥するようだと枯死してしまうので、冬でも月に1~2度くらいは水を与えるようにします。
エアコンが付いている場所に置く場合は、直接風が当たらないようにして、なるべく日の当たる場所で管理してください。真冬の深夜から早朝にかけては、屋内でも窓際の温度は氷点下近くまで下がることがあるので、エアコンを切ってしまうような部屋に置く場合は、エアコンを切る前に窓から離して置いた方が無難です。

フィッシュボーンカクタスの増やし方

挿し木で増やす

フィッシュボーンカクタスは、挿し木で増やすのが一般的です。長く育った葉は、先端から枝分かれしたり、節の部分から脇芽が出たりします。葉を途中で切るよりは、そういった節の部分や伸びた脇芽を挿した方が成功率が高い気がします。
また、気根が伸びた葉を使うと、最初から少し根が出た状態なので、挿し木の成功率は高いです。ただ、気根はあくまでも仮の根なので、本来の根よりは水や肥料の吸収率が悪いです。気根があるからと安心せずに、根が出るまでは湿度を保っておきましょう。
15センチ以上育ったくらいの葉を切り取り、切り口を数日間乾かしたものを挿し穂とします。挿し穂は小粒の赤玉土や鹿沼土など、保水性と通気性の良い土に挿します。土に挿したら風などで動かないように固定し、半日陰で管理します。そのまま置いておき、1~2週間経過した頃から少しずつ水を与えます。1か月程度で発根してきますので、あらためて鉢に植え直します。寒くない時期ならだいたいいつでもできますが、根が出始めで冬を迎えると寒さに耐える体力がないので、夏までに挿し木を行い、秋の育成期で株を育てるため、4月から7月くらいまでに行うのが良いでしょう。

まとめ

フィッシュボーンカクタスは、つやのあるジグザグの形の葉が魅力のインテリアプランツです。釣り鉢で長く垂らしても、支柱を立てて行燈仕立てにしてもおしゃれです。耐陰性があるため、一年を通して室内の日の当たる場所で育てられます。さらに挿し木で簡単に増やせるので、色々な楽しみ方ができるのも魅力です。挿し木でたくさん増やして、吊り鉢にこんもり茂らせるのが好きですが、挿し芽をなるべく小さな状態のまま維持するのも面白い楽しみ方です。基本的には丈夫で育てやすく、難しい世話もいらないので、サボテンの初心者の方にもオススメです。

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