サボテンのような不思議な球形植物!ユーフォルビアオベサの育て方

ユーフォルビア・オベサの基本情報

分類:トウダイグサ科トウダイグサ属
学名:Euphorbia obesa
原産地:南アフリカ(北ケープ州、グレートカルー周辺)

ユーフォルビア・オベサの特徴

自然界で最も安定した形は球体と言われています。ユーフォルビア・オベサは、どういうわけか自身のデザインに球体を採用しました。その形状は、見ていてとても安心感があるというか、なんともいえない魅力を持っています。
ユーフォルビア属は、本当にこれが全部同じ属の植物かというくらい多種多様な品種があります。あるものは鋭いトゲを持つ樹木のような姿、あるものはただの草のような姿、珊瑚のように不思議な姿をしたものもあります。そんなユーフォルビアの中でも、オベサはとても美しい姿をした植物です。

ユーフォルビア・オベサは上から見ると、見事にまん丸で、中心部から放射状に8本の稜線があります。その稜線の付き方に個体差があり、どれも見ていて飽きません。株が若いうちは、やや平べったい形をしていますが、成長するに伴ってどんどん球体になっていきます。そこで止まれば言うことはないのですが、さらに成長すると、今度は縦に伸びていきます。成長と共に縦に伸びやすいのがオベサの特徴です。長く育てていくと、基部が木化して茶色くなっていきますが、それはそれで深みが増して味わい深いものです。
オベサにもいくつか亜種があり、子吹きしやすいものや、株元から子株を出して群生しやすいものなど、それぞれ面白い特徴が出ます。また、オベサによく似た品種で、ユーフォルビア・シンメトリカというものがあります。こちらは成長してもあまり縦方向に伸びにくいのが特徴ですが、育て方はオベサと同じです。

ユーフォルビア・オベサの育て方

用土

水はけの良い土を好みます。市販のサボテン・多肉植物用の用土が便利です。自分で配合する場合は、小粒の鹿沼土や赤玉土に、ピートモス、川砂、燻炭を等量ずつなど、水はけ重視で配合しましょう。

水やり

春から秋の育成期は、土が乾ききったら鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。

肥料

春と秋に緩効性の固形肥料を与えるか、薄めた液体肥料を与えますが、少量でかまいません。

置き場所

一年を通してよく日に当てますが、真夏の直射日光に当たると葉焼けすることがあるので、梅雨が明けて日差しが強くなってきたらある程度遮光しましょう。

夏の管理

ユーフォルビア・オベサ春から秋にかけて成長期になります。ただ、真夏の日差しはオベサには強すぎて葉焼けすることがあります。葉焼けすると茶色く変色しますが、これはもう元には戻らないため、葉焼けしてしまったらそれはもうその個体の個性と思ってあきらめましょう。葉焼けしないように真夏はネットで遮光したり、半日陰に移動させるなど、直射日光対策をしましょう。

自生地の夏は、気温が15~30度 、この地域では雨の多い季節です。雨の多い季節とはいえ、雨の降る日は数日程度です。降水量も50ミリに届かない半砂漠気候です。気温が40度を超えることもあるので、ユーフォルビア・オベサは高温でもへこたれません。ただ、日本の夏は湿度が高いため、真夏はできるだけ乾かし気味に管理します。

ユーフォルビア・オベサはもともと身体にたっぷりと水を蓄えていますので、ちょっとやそっとの乾燥では枯れることはありません。夏の水やりは、土が乾いてから数日経過したくらいでかまいません。夏場に水をやりすぎると、蒸れてブヨブヨになってしまいます。夏の水やりは夕方気温が下がってきたくらいに行います。午前中に水やりすると、土に中に残った水分の温度が上がって、根が蒸れてしまいます。
夏場は育成が緩慢になるので、肥料もひかえましょう。

冬の管理

自生地の冬は、気温が5~20度くらいで、雨はほとんど降りません。深夜や早朝に0度近くまで気温が下がることもあり、霜が降りることもあります。そのため、ユーフォルビア・オベサは多肉植物のなかでは比較的寒さには強いです。
日本の冬は、自生地に比べるとさらに気温が低くなりますが、水やりをひかえて乾燥気味に管理することで耐寒性を上げると、屋外での越冬も難しくありません。屋外で越冬させる場合は、最低気温が15度を切る頃から水やりをひかえ始め、真冬はほぼ断水し、月に1~2回、少量の水を与える程度にします。軒下などで雨や雪、霜よけをしてやると、0度くらいまでは耐えられるようです。サボテンと違って、大きな塊根を作らないため、完全断水すると細根が枯死して春まで持ちません。冬でも少量の水やりは行いましょう。
現在手元には大小合わせて10個ほどありますが、すべて無加温のガラスケースに入れて屋外で越冬させていますが、特に問題なく春を迎えています。
寒冷地などで屋外での越冬が難しい場合は、室内に取り込んで5度以上の温度が維持できる場所で越冬させましょう。屋外で越冬させる場合も、できるだけたくさん日に当ててあげましょう。ユーフォルビア・オベサは、日照が足りないと徒長して縦長になりやすいです。きれいな球体を維持するためには、少な目の肥料と多めの日差しがポイントです。

ユーフォルビア・オベサの増やし方

実生で増やす

ユーフォルビア・オベサは雌雄異株のため、1株のみでは種ができません。自家採取するためには、雄と雌の株を用意し、受粉させる必要があります。雄と雌は花が咲くまでわかりません。開花後、花粉が出てくれば雄株で、未熟な子房ついていて花粉を出さない花が咲いたら雌株です。めしべはやや粘度があるため、受粉の作業は簡単です。直接雄花と触れさせたり、筆などで花粉を集めてめしべに付けたり、やりやすい方法で大丈夫です。
受粉すると実ができますが、完熟すると実が割れて種がこぼれてしまうので、そうなる前に完熟した実を取るか、ネットなどをかけて種が散らばってしまわないようにしておきましょう。
開花の時期は、寒い時期を除く不定期で、年に数回咲くこともあります。開花期間が長いため、複数の株を持っていれば、開花のタイミングが合わないことはあまりありません。
種は湿らせた土の上に置いて湿度を保っておくと、時期にもよりますが数日から1週間程度で芽が出ます。サボテンと違って、ちゃんと双葉が出ます。そのまま成長すると、本葉として、双葉の真ん中から球体が出てきて大きくなっていきます。発芽率はとても良くて、初心者の方でも実生の難易度はそれほど高くないと思います。小さな球体でも多湿は禁物で、水をやりすぎるとすぐにブヨブヨになって腐っていくので、親株と同じように、一年を通してやや乾燥気味に管理してください。

子株から増やす

ユーフォルビア・オベサは、球体の側面や株元から、ポコポコ子株を出すことがあります。同じオベサでも、子吹きしやすいものや、株元から子株を出して群生しやすいものなど、それぞれの個性によって違いがあります。全く子吹きしないものもあります。
子株はハサミやカッターなどを使わなくても、指でつまんでねじってやると簡単に外れます。外れた切り口からは、乳液のような白い液体が出てきます。この液体は毒性があるといわれており、皮膚に付くとかゆみが出たりかぶれたりするらしいですが、いまのところそういった経験はありません。肌の弱い方などは何かなるかもしれないので、念のため注意しておいてください。
子株を外したら、まずこの白い液をよく洗い流してください。これが残っていると、発根を阻害するようで、洗い流す作業を雑に行うと成績がよくありません。一度洗い流しても、すぐまた白い液が出てくることがあるので、その都度洗い流し、白い液が出てこなくなるまでこの作業は行いましょう。
白い液が出てこなくなったら、今度は切り口をよく乾かします。その辺に転がしておいて数日間放置しておけば大丈夫です。そのまま放っておくと発根してくるという方もいるようですが、切り口を下にして土の上に置いておけば、発根したあと植え付ける手間がなくて簡単です。これも季節によりますが、数週間程度で発根してくると思います。外す子株は、できるだけ大きく育ったものの方が成功率は上がりますが、1センチ程度の球体でも発根することはあります。
土の上に置いた球体が動かなくなれば発根しているので、その後は親株と同じ管理で問題ありません。

まとめ

ユーフォルビア・オベサは、とても美しい球体を作り出す植物です。丈夫で比較的寒さにも強いので、育て方そのものは難しくありません。ただ、成長と共に縦方向に伸びて円柱のようになる傾向があるので、球体のままの姿を維持するのは難しいです。肥料を与えるとよく育ちますが、成長が早くなる分縦に伸びるのも早くなります。美しい球体を維持するには、よく日に当てて乾燥気味に管理し、肥料はできるだけ与えずにゆっくり成長させることです。ユーフォルビア・オベサは、同じ球体でも、模様の出方や稜線の雰囲気がそれぞれ違い、個性あふれる植物です。ひとつお迎えしたら、もうひとつもうひとつとたくさん集めたくなると思います。まずはお店で手に取って見てください。きっとその魅力に取りつかれるはずです。

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