その姿は賛否両論?不思議な魅力のフォーカリア!怒涛の育て方

フォーカリア・怒涛の基本情報

分類:ハマミズナ科フォーカリア属
学名:Faucaria ‘Dotou’
原産地:南アフリカ(ケープ州、カルー砂漠周辺)

フォーカリア・怒涛の特徴

フォーカリアは、ハマミズナ科に属する植物で、南アフリカのケープ州やカルー砂漠周辺の固有種です。約33種存在するとされていますが、交配しやすいため多数の園芸品種が生み出されています。四海波、荒波、大雪渓など、演歌のフレーズのような和名を持つものが多く、詳細は不明ですが、怒涛もその中のひとつかと思います。
フォーカリアは、三角柱のような肉厚の葉が対になって生え、内側にギザギザの柔らかいとげ状の部分ができるため、まるで肉食獣が口を開けて牙をのぞかせているようにも見えます。特に怒涛は、口の中に当たる部分が妙に肉感的でボコボコしており、エイリアンのようでもあり、どことなくエロスを感じさせるような独特のフォルムを持っています。
日本では冬型メセンとして分類されており、夏に休眠させる育て方が一般的ですが、海外のサイトなどを見ると、冬が休眠期で、夏は雨ざらしでガンガン日に当てましょうと書いてあるところもあります。
原産地は半砂漠気候で、極めて乾燥した地域です。夏は最高気温が50度近くまで上がり、冬は最低気温が氷点下にもなるようです。冬にたくさん雨が降る地域なので、やはり夏は水を切って乾燥させてやるのが自然な育て方かもしれません。ただ、実際高温に弱いという印象はあまりありません。暑さにも寒さにも比較的強い植物です。
フォーカリア怒涛は、フォーカリアの中でも特にいかつい表情をしています。しかも夏が終わって気温が低下するにつれ、紅葉して赤ら顔になります。赤紫色に染まった口を大きく開け、鋭く尖った無数の牙が糸を引くようなフォルムは、気持ち悪いとか怖いとか、そういった印象を持たれがちですが、意外とファンが多いようです。
ひとつひとつは草丈は5センチ前後で、10センチに満たないコンパクトな植物ですが、株元から子株を出して群生します。

フォーカリア・怒涛の育て方

用土

乾燥した砂漠地帯などに自生するので、水はけの良い土を好みます。市販のサボテン用の用土でかまいません。

水やり

春と秋は 用土が完全に乾ききったらたっぷりと水やりします。夏と冬はさらに水やりの間隔をあけ、乾燥気味に管理します。

肥料

春と秋に、薄めた液肥を月に2回程度与えるか、緩効性の固形肥料を与えると育成がよくなります。

置き場所

秋から春にかけては、雨が当たらず、よく日の当たる風通しの良い場所に置いてください。夏場はある程度遮光しておきましょう。

夏の管理

フォーカリアの自生地は半砂漠気候で、夏は雨が少なくとても乾燥しています。半砂漠気候は、春や秋に当たるような季節がほとんどなく、一日の気温差が激しいのも特徴です。夏場の暑い時期は、最高気温が40度近くまで上がり、夜になると気温がぐっと下がります。地面は砂か風化した岩石などが多く、ほとんど水が溜まらないため、植物にはとても過酷な環境です。フォーカリアはそのような環境で自生するため、乾燥に強いのはもちろん、暑さにも比較的強い気がします。
夏場はほぼ水やりをせず、乾燥状態を維持しながら、できるだけ風通しが良いところに置きましょう。真夏の直射日光に当たると葉焼けすることもあるので、30パーセントほど遮光してやるとよいでしょう。午後から木陰になるようなところなら、遮光しなくても大丈夫です。
水やりの頻度ですが、雨の量によっては空気そのものが水分を含んでジメジメするので、そういった日が続くようなら水やりは避けた方が無難です。晴天が続いているなら、土が完全に乾ききって数日経過したくらいに、少量の水を与える程度で大丈夫です。水やりは夕方以降、気温が下がってきたくらいで行いましょう。午前中に水やりをすると、葉のすき間などに残った水滴がレンズのようになり、葉焼けの原因となります。また、気温が上がるタイミングで水やりを行うと、土に残った水分が温まり、根が蒸れてしまいます。

冬の管理

フォーカリアは冬型メセンとされており、寒い季節が育成期とされていますが、厳寒期は育成が止まります。自生地の冬は、程よく雨も降り、気温も5度前後から15度前後で推移しますが、夜間は氷点下まで下がることもあるようです。そのためフォーカリアは、比較的寒さにも強いようです。
11月頃から徐々に水やりの頻度を減らし、12月から2月いっぱいくらいまでは、ほとんど水やりしません。頻度でいえば夏よりも少ないくらいにしています。月に1~2回程度、天気の良い午前中に、夕方までには土の表面が乾く程度の少量の水を与えています。加温しないガラスケースを日当たりの良い場所に置き、屋外で越冬していますが、特に問題なく育っています。おそらくケースの中は、深夜から早朝にかけて氷点下になっているかと思いますが、しもやけのようになることもなく、無事に越冬できています。多くの植物は、極力水をひかえることで耐寒性が上がります。ただ、この場合も土が凍ってしまうようでは、根が傷んで枯れてしまうので、気温が下がる時間帯にかけては水やりをひかえましょう。心配な場合は屋内に取り込み、日当たりの良い場所で、5度以上の温度を維持しながら越冬させてください。

フォーカリア・怒涛の増やし方

実生で増やす

フォーカリアはおそらく自家受粉しません。あちこち調べてみると、自家受粉すると書いてあるサイトもありますが、もともと虫媒花なので、もしかしたら近隣で咲いている他のフォーカリアの花粉を虫が運んできたのではないかと推測します。海外のサイトでもこれは意見が割れているようで、自家受粉したと書いてあるサイトもあれば、自家受粉しないと書いてあるサイトもあり、本当のところはわかりません。
ネットで探してみると、フォーカリアの種が販売されています。実生で育ててみたい方は、そういったものを購入して試してみるのも面白いと思います。品種ごとに販売されているので、同じ品種でも他家受粉であれば種ができるのかもしれません。
実生をする場合は、他の多肉と同様、水はけの良い赤玉土や鹿沼土の細粒を湿らせ、そこに種を蒔きます。秋に種を蒔き、発芽後は腰水で湿度を保ちながら翌年の春まで出来るだけ大きく育て、夏の休眠期を乗り越えられるだけの体力をつけてあげましょう。

株分けで増やす

怒涛も他のフォーカリア同様、長く育てていると株元から子株が出てきます。そのまま群生さえ手も見応えがありますが、鉢がいっぱいになってきたら植え替えと同時に株分けをすると良いでしょう。
株を掘り上げると、枝分かれている基部が見えてきます。その部分を割って分けていきますが、根はついていてもいなくても、どちらでもかまいません。切り口をよく乾かしてから土に植えつければ、比較的容易に発根してきます。このとき根はある程度切り詰めた方が植え替え後の経過が良いような気がします。植え替えだけを行う場合も同じで、太い根を残して細かい根を切ってから、切り口が完全に乾くまで転がしておき、それから植え替えた方が調子がよさそうです。

まとめ

フォーカリア怒涛は、その名のごとく、フォーカリアの中でもかなりいかつい風体の持ち主です。このような姿でいる必要性はあるんだろうかと不思議に思いますが、きっと何か理由が合ってこういう姿に進化したのだと思うと、不思議で愛らしく感じてきます。奇妙で不気味な姿から、好き嫌いの分かれる植物かとは思いますが、手に取って見ると、その魅力がわかっていただけるはずです。目にする機会があれば、ぜひ手に取って、じっくり観察してみてください。

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