縞模様に個性とこだわりが出る!ハオルチアジュウニノマキ

ハオルチア・ジュウニノマキの基本情報

分類:ススキノキ科ハオルチア属
学名:Haworthia fasciata
原産地:南アフリカ(ケープ州)

ハオルチア・ジュウニノマキの特徴

ハオルチア・ジュウニノマキは、長さ5~7センチ、幅1~2センチの細い葉が、先端に向けて尖っていき、密集したロゼットを形成する小さなアロエのような形の植物です。ひとつのロゼットは直径が10センチ程度にしかならず、葉の裏側には白い縞模様があり、とても観賞価値の高い植物として古くから人気があります。以前どこかでロゼットの直径が15センチくらいになっているものを見たことがありますが、何かの交配種なのか、最大サイズはそれくらいになるのかはよくわかりません。
以前はユリ科やキジカクシ科に分類されていたように思いますが、いまはススキノキ科に分類されているようです。植物の分類で科や属が変わるのは珍しくありません。
ハオルチアといえば、透明な窓を持つオブツーサや、固い葉が扇型のように広がる玉扇などが有名で、出来の良いものはとても高額で取引されています。ただ、ジュウニノマキについては、昭和初期頃から日本に流通しており、縞模様の出方が美しい個体を選別して、さらに交配させ、より美しい模様が出ているものが数多く出回っています。そのため、ホームセンターなどでも手軽に入手でき、多肉植物初心者の方にもお求めやすくなっています。
ハオルチア・ジュウニノマキの特徴としてあげておきたいのは、美しい模様による観賞価値のほかに、成長が遅いという点です。もともとそれほど大きくならない性質に加え、成長が非常に遅く、それでいて寿命が長いので、何年も同じ大きさのままいてくれます。成長が感じられないのでつまらないと思うか、置き場所を変えたり頻繁に植え替える手間が少なくて良いと思うかは見解が分かれると思いますが、観賞用のテーブルプランツとしては、大きさに変化がないのはとても魅力的です。

ハオルチア・ジュウニノマキの育て方

用土

水はけの良い土を好みます。市販のサボテンや多肉用の土か、アロエ用の土を使用すれば大丈夫です。

水やり

葉の硬いハオルチアは、全般的に水やりの頻度が少なくて大丈夫です。ジュウニノマキも、育成期は春と秋ですが、それでも月に1~2回程度で大丈夫です。

肥料

なくても大丈夫ですが、春と秋に緩効性の固形肥料を与えると、夏と冬を乗り越える体力が付くような気がします。

置き場所

一年を通してあまり強い日差しに当てないようにします。春から秋は、半日陰や明るい日陰、ある程度遮光した場所に置き、 冬は日当たりの良い場所に置くとよいでしょう。蒸れを嫌うので、梅雨入りから秋の長雨が終わる頃までは風通し良くしておきます。ある程度の明るさが維持できるのであれば、一年中屋内で管理しても大丈夫です。

夏の管理

自生地の夏は、気温が15~25度程度で、雨はほとんど降りません。夏は育成が緩慢になり、水の吸い上げが悪くなるので、水やりの頻度は春や秋よりも少なくします。 根がわりとしっかりしているため、夏は完全断水か、葉がしんなりしてきた頃に、ごく少量の水を与える程度で大丈夫です。水を与える場合は、気温が下がってくる夕方以降に、土の表面がさっと濡れる程度で大丈夫です。夏にしっかり水を与えると、蒸れて根腐れのリスクが上がりますので、心を鬼にして水やりを我慢してください。
ジュウニノマキは、岩陰などに自生する植物なので、強い日差しを嫌います。強い日差しに当たると、株全体が赤茶色に変わっていきます。この段階なら、まだ元に戻ります。強い日差しを避けられる明るい日陰などに置いておけば、少しずつ緑の葉に戻ります。
強い日差しに当て続けると、葉の先端から茶色くカリカリになってしまいます。こうなると元には戻らないので、カリカリになった部分は切り取ってしまいましょう。

冬の管理

自生地の冬は、気温が10度弱くらいから20度弱くらいで、月の半分程度は雨が降ります。雨は降りますが、降水量は日本の梅雨の半分程度なので、それほど多くは降りません。日本の冬はジュウニノマキにとっては寒すぎるので、冬越しには寒さ対策が必要です。
冬は成長が止まるので、水やりは2~3ヶ月に1回程度でも大丈夫です。最低気温が15度を下回るようになってきたら、徐々に水やりの頻度を減らしていき、最低気温が10度を下回る頃にはほぼ断水します。
冬の水やりは期間や回数を決めるのではなく、葉がしょんぼりしてきたら少量の水を与えます。暖かくなりそうな日の午前中に、土の表面がさっと濡れる程度の少量の水を与えればじゅうぶんです。
冬は水を吸い上げなくなるので、しっかり水を与えてしまうと、根腐れしやすくなります。また、株全体に水がいきわたると、寒さで株の中の水が凍ったり、霜が降りやすくなるので、極力水は控えましょう。
耐寒温度は5度くらいとされていますが、10度前後あった方が安心です。屋外で越冬させるより、室内に取り込んで越冬させた方葉無難です

ハオルチア・ジュウニノマキの増やし方

実生で増やす

ハオルチア・ジュウニノマキは、実生で増やすことができますが、自家不合和性の植物のため、一株では種ができません。春になると葉の間から花芽が伸びてきて、その先端にいくつかの花を咲かせます。このとき他のジュウニノマキか、その近縁種が開花していた場合、人工授粉させれば種が取れます。種が取れるまでは、受粉してから1ヶ月程度かかります。
種は湿らせた赤玉土の細粒など、保水性の良い小粒の土の上に蒔きます。その後は腰水で管理し、直射日光の当たらないところで管理すると、1~2週間ほどで発芽してきます。発芽には18度くらいの温度が必要なので、春から秋のあいだに行うのが良いでしょう。
発芽後はだいたい3~4か月程度で植え替え可能なサイズにはなりますが、半年以上はそのまま置いた方が植え替え後の経過が良い気がします。植え替えを行う場合は、腰水を切り、数日経過して土が乾いてから行うようにしましょう。土が湿っていると、細根が切れやすいので土を乾かしてから、根を痛めないようそっと植え替えを行いましょう。
植え替え後は親と同じ管理で大丈夫ですが、水やりの頻度は親と同じでは少なすぎるので、株の様子を見ながらこまめに調整しましょう。

株分けで増やす

ハオルチア・ジュウニノマキは、長く育てているとアロエのように株元から子株が出てくることがあります。もちろん出てきた子株も成長が遅いため、なかなか大きくなりません。何年も育てて群生した場合、株分けで増やすことができます。ジュウニノマキの場合は、この方法が一番失敗のリスクが少ないですが、子株が出てくるかどうかは運次第です。なんとなくですが、育成期に液肥などを与えていると、子株が出やすい気がしますが、与えなかった場合と比較したことがないのでなんともいえません。
株を鉢から抜いて子株がどこから出ているのかを確認し、子株にも根が残るように清潔なカッターなどで切り離します。このとき傷んだ根や細かい根は整理しておきましょう。特に切り口を乾かさなくても問題ありませんが、鉢はロゼットと同じくらいの大きさの方がいいです。あまり大きな鉢に入れると、株に対して用土内の水分が多くなりがちで、根腐れのリスクが上がります。

葉挿しで増やす

ハオルチア・ジュウニノマキは葉挿しで増やすこともできます。植え替えの際などに、一番外側の充実した葉を外しますが、他の多肉植物のようにすんなりとは外れません。葉の付け根の部分がちゃんと残るように外せたら、1週間ほど乾かしておきます。
多くの多肉はそのまま放置しておけばやがて根や葉が出てきますが、ジュウニノマキはそれでは出ないようです。よく乾かした葉の根元が埋まるように土に挿し、時々水を与えながら日陰で管理すると、うまくいけば1ヶ月ほどで発根してきます。
この方法は、アロエやガステリアの葉挿しと同じやり方で、色々試してみましたがこれが一番成功率が高かったです。それでもあまり成功率が高いとは言えないので、ジュウニノマキは葉挿しで増やすというより、葉挿しもできなくはないくらいに思っておきましょう。

まとめ

ハオルチア・ジュウニノマキは、美しい模様のある硬い葉がスタイリッシュな植物です。難しい手入れをしなくても、丈夫で育てやすく、しかも成長が遅いのも特徴です。あまり強い光を欲しがらず、水やりの頻度も少ないため、オフィスのデスクにも置けるインテリアプランツとして最適です。模様の出方で価格帯が変動するところもマニア心をくすぐります。仕事の合間にふと目をやって癒されるもよし、複数育てて交配させ、美しい模様の個体を生み出すもよし、色々な楽しみ方ができる多肉植物です。成長が遅いということは、それだけ寿命も長いということです。じっくり育ててともに人生を歩んでいけそうな植物なので、ホームセンターなどで気に入った模様を探してみてはいかがですか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA