ニッポンが誇る剛健な多肉植物!モリムラマンネングサの育て方

モリムラマンネングサの基本情報

分類:ベンケイソウ科マンネングサ属
学名:Sedum japonicum f. morimura
原産地:不明

モリムラマンネングサの特徴

多肉植物といえば南アフリカやメキシコなど、はるばる遠く離れた異国地からやってきたイメージかと思いますが、日本にもちゃんと自生している多肉植物があるんです。
日本国内にもタイトゴメやミセバヤなど、日本各地に自生する多肉植物が数種類存在し、他の多肉植物と同じように、園芸店などで販売されています。モリムラマンネングサもそのひとつで、身近なところに自生している多肉植物ですが、園芸店などでグランドカバープランツとして販売されているので、見たことがあるという方も多いかと思います。
モリムラマンネングサは、原産地は不明とされていますが、DNAレベルで調査した結果、本州から四国、九州の岩場などに幅広く自生するメノマンネングサとほぼ同種とのことなので、日本の在来種、またははるか昔に大陸から渡ってきたものと推測されます。いずれにしても日本各地で自生しているので、日本の気候風土で問題なく育てられる多肉植物です。学名に「japonicum」というワードが入っているところがなんだか誇らしいですよね。
モリムラマンネングサは、学名からもわかるようにセダムの仲間です。セダムといえば、恋心や乙女心など、育てやすくて入手しやすい多肉植物の代表格です。モリムラマンネングサもそれらのセダムと同様に、とても丈夫で育てやすい植物です。
モリムラマンネングサは、葉の大きさが2~6ミリ程度の小さな植物です。小さな葉が1ミリ程度の細い茎に放射状についていて、枝分かれしながら匍匐してマット状に広がっていきます。地植えにすると、徐々に広がっていき、鮮やかな黄緑色の絨毯のようになってとても美しく茂り、雑草が生えにくくなります。丈夫でよく広がるので、グランドカバーとして利用されることも多いですが、踏みつけに弱いため、あまり人が歩くところには不向きです。踏みつけに弱いといっても枯れてしまうわけではなく、ふっくらとしてある程度高さが出るので、人が歩くとその部分がつぶれてしまって見苦しくなるだけです。
モリムラマンネングサの優秀なところは、環境適応能力が高いところです。ある程度薄暗いところでも問題なく育ちますし、多肉植物にしては珍しく、多少水はけが悪くても大丈夫です。霜が降りても雪が降っても、健気に春を待って生きていてくれます。日本人の辛抱強さと奥ゆかしさを併せ持つ剛健な多肉植物です。
5~7月頃に、小さな黄色い花を咲かせます。鮮やかな黄緑色のじゅうたんに、黄色い花がポツポツ咲く姿はとても可愛らしいものです。また、秋が深まり気温が下がってくると、紅葉してほんのり赤くなります。四季によって変化するのもモリムラマンネングサの魅力のひとつです。

モリムラマンネングサの育て方

用土

水はけの良い土を好みます。地植えにする場合、基本的にはどのような土壌でもだいたい育ちます。

水やり

鉢植えの場合、春と秋は土が乾ききったらたっぷりと与えます。夏と冬はひかえめに。地植えの場合は、極端に日照りが続かない限りは雨水のみで大丈夫です。

肥料

特に必要ありませんが、鉢植えの場合は春と秋に緩効性の固形肥料を少量あたえてもかまいません。地植えの場合は必要ありません。

置き場所

鉢植えの場合は、風通しのよい明るい場所で管理します。地植えの場合は、なるべく水はけの良い明るい場所に植え付けるとよく育ちますが、多少環境が悪くても問題なく育ちます。

夏の管理

モリムラマンネングサは多肉植物のため、本来は日当たりと風通しが良くて、ある程度乾燥した場所を好みます。ただ、適応力が高いため、明るい日陰や半日陰くらいであれば問題なく育ちますし、レースのカーテン越し程度の光量でも育つので、室内の窓際でも大丈夫です。蒸れには弱いので、鉢植えにする場合は、夏場に水のやりすぎには注意が必要です。水やりした後はよく水を切り、鉢皿などにいつまでも水を溜めておかなようにしてください。
地植えの場合は、真夏の直射日光に当たると多少葉焼けして、一部はカリカリになるかと思いますが、しばらくすると真夏の直射日光に適応した葉が出てくるのか、また鮮やかな黄緑色に復活していきます。基本的には雨水のみで大丈夫ですが、極端に日照りが続くようなら、夕方涼しくなってきたくらいに水をやります。ただし、1~2週間程度雨が降らないくらいでは枯れたりしないので、水をやりすぎるくらいならやらない方がましです。

冬の管理

モリムラマンネングサは日本国内の色々なところで自生しているので、当然冬の寒さにも耐えられます。ただし、強い寒さに当たると、一部が枯れてくることもあります。その場合でも根や株が一部でも残っていれば、温かくなるのに合わせてまた息を吹き返してきます。
地植えの場合、雪が積もっても雪が解けたときには緑の部分が残っていたので、寒さにも相当強いと思われます。鉢植えの場合は地植えよりも寒さの影響を受けやすい気がします。毎年伸びた茎の途中は茶色く枯れ、先端にわずかに緑に部分を残すくらいになってしまいますが、夏を迎える前にはまたモリモリしています。浅めの角鉢に植えているので、あまり勢いが強すぎるとすぐに溢れてしまいます。鉢植えの場合は夏や冬に少し弱るくらいでちょうどよいかもしれません。
地植えでも鉢植えでも、できるだけ日に当てて冬越しさせましょう。特に防寒対策は必要ありません。
地植えの場合は雨水のみで大丈夫です。鉢植えの場合も雨水のみで大丈夫ですが、軒下などで雨の当たらない場所に置いていたり、室内で育てている場合は月に1~2回程度の水やりは必要になります。水をやるときは、温かくなりそうな午前中に行い、夜間冷え込む前に葉の間に水が残っていないようにしましょう。残った水が氷ると、その周辺の葉から溶けてしまいます。

モリムラマンネングサの増やし方

挿し芽で増やす

モリムラマンネングサは、何もしなくても匍匐(ほふく)してどんどん広がっていきます。伸びた茎が地面に触れると、そこから根が出ます。地面に触れなくても、長く伸びた茎の途中からは根が出て土を探します。何かで葉や茎がちぎれると、それが地面に落ちて根を出します。増やすというより勝手に増えるといった感じです。
もともと道路の隅に溜まったわずかな砂の部分などでも育つほど根性があるので、あまり難しく考えなくてもどんどん増えます。増えすぎたら欲しい分だけ残して摘んでしまいましょう。
地植えしていると、不思議なことに少し離れたところからぽつんと芽が出てきて、そこからまた広がってくることがあります。種が飛んだとは考えにくいので、ちぎれた葉や茎が風で飛ばされたか、虫が運んだかしてそこに根付いたものと思われますが、気が付くと全然知らない場所にモリモリ広がっていることもあるということも覚えておきましょう。
意識的に増やす場合は、元気そうな一角をひとつまみむしって、土の上に適当にばらまいておくだけで大丈夫です。

まとめ

モリムラマンネングサは、日本各地に自生する小さなセダムです。その姿はホームセンターや園芸店で売られているセダムのミニチュア版のようです。地植えでも小さな鉢でも、あらゆるところで育つたくましさと、少し乱暴に扱うとすぐに茎や葉が取れてしまう繊細さを兼ね備えています。グランドカバーとして育てる場合、踏みつけるとふっくら盛り上がっていた部分に足跡ができてしまうので、なるべく人が歩かないところに植えましょう。深く根を張らないので、不要な部分にまで広がった場合も簡単にはがせます。はがした塊は、そのまま土の上に置いておくとまた根付きます。そもそもマンネングサは漢字表記で「万年草」と書き、いつでもあるという意味の名前を持つ植物です。多肉植物には興味があるけど、夏や冬の管理が難しそうとお考えの方は、日本の四季を生きる国産セダム、モリムラマンネングサはいかがでしょうか?

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