月夜に跳ねるうさぎさん♪カランコエ月兎耳の育て方

カランコエ・月兎耳の基本情報

分類:ベンケイソウ科カランコエ属
学名:Kalanchoe tomentosa
原産地:マダガスカル

カランコエ・月兎耳の特徴

多肉植物を愛してやまないガーデニングファンのことをタニラーと呼びますが、女子のタニラーたちに絶大な人気を誇るのは、なんといっても「兎シリーズ」ではないでしょうか?兎シリーズとは、文字通り兎の耳のような形の葉に、ふわふわの短い毛が生えているカランコエの仲間です。その代表がこの月兎耳です。兎シリーズは、この月兎耳を改良したものも多く、そういったものは学名が「Kalanchoe tomentosa ‘○○’」のように、月兎時の園芸品種といった表記になります。

月兎時の特徴といえば、笹かまぼこのような形の肉厚な葉に、白く短い毛がびっしり生えていて、兎の耳のようになっていることです。葉のふちはこげ茶色の縁取りがあります。この縁取りが線のようにつながっていると月兎耳、点線のようになっているのが星兎耳、縁取りが黒くて全体的に暗い雰囲気になっているものが黒兎耳など、似たような改良品種がたくさんあります。ただ、同じ月兎耳同士でも育成環境などで個体差が出るため、札落ち(名札がなくなること)すると株の特徴から品種名を割り出すことができなくなることがあります。できるだけ購入時の名札はなくさないようにしましょう。
月兎耳は、学名の「Kalanchoe tomentosa」から、そのままカランコエ・トメントサやトメントサと呼ばれることもありますが、英語圏ではパンダプランツや猫耳などと呼ばれているようです。猫耳はともかく、パンダプランツはどうなんでしょう?よくわかりません。ちなみに福兎耳は学名が「Kalanchoe eriophylla」で、月兎耳とは別系統の品種になります。
他の品種にも言えることですが、毛の生えた多肉植物は、日差しが強く乾燥した地域に自生していることが多いです。これらの植物は、強い日差しから葉や茎を守り、風を直接葉に当てないことで、葉からの水分の蒸散を減らすために毛をはやしていると考えられています。そのため栽培する際も、よく日に当て、なるべく乾燥させた状態で育てる方が調子がよくなります。

カランコエ・月兎耳の育て方

用土

水はけの良い土を好みます。市販の多肉植物用の用土か、花や野菜などの用土に小粒の軽石などを混ぜ込んで水はけを良くしたものを使用するとよいでしょう。

水やり

月兎耳は春秋型の多肉植物とされており、春と秋によく育ちます。春と秋は用土が乾いたらたっぷりと与えますが、土が乾ききる前に水やりを行うと、根腐れのリスクが高まりますので、土が完全に乾ききってから水やりを行いましょう。室内で育てている場合は、鉢皿に水を溜めておかないようにしてください。

肥料

あると秋に薄めた液肥を少量与えるか、緩効性の固形肥料を月に1回程度与えると育成がよくなりますが、なくても大丈夫です。

置き場所

日向から半日陰まで対応できるようです。基本的には日当たりの良いところを好みますが、室内の明るい場所などでもよく育ちます。日当たりが悪いと徒長して茎が間延びしたようになります。

夏の管理

自生地の夏は気温が15~30程度でよく雨の降る季節です。降水量は300ミリ前後なので、日本の梅雨よりも多いくらいです。つまり、気温が15~30度程度の時期はよく水を欲しがるということで、日本でいうと5~6月、9~10月頃ということになります。日本の真夏はさらに気温が上がるので、育成が緩慢になります。
気温が30度を超えるようになってきたら、できるだけ風通しの良いところに置き、水やりの間隔を春や秋よりも開けていきます。毛で覆われているとはいえ、真夏の直射日光が照りつけるようなところに置くと葉焼けするので、真夏はある程度遮光してやるか、半日陰に移動させましょう。
夏の時期は土の温度が上がりやすいので、日中に水やりを行うと根が煮えてしまったり、葉に付いた水滴がレンズのようになって葉焼けすることがあるので、水やりは夕方涼しくなり始めたころに行いましょう。室内で管理している場合は、鉢皿に水を溜めておかないようにしてください。

冬の管理

自生地の冬は気温が10~20度で、雨はほとんど降りません。気温が15度を下回ると、水の吸い上げが減り、休眠期に入ります。日本の冬はもっと寒くなるので、防寒対策をせずに屋外で越冬させることはできません。秋が深まるのに合わせて徐々に水やりの間隔を開けていき、11月下旬頃にはほぼ断水します。乾かし気味に管理することで耐寒性が上がります。
屋内で管理する場合も、窓際に置いておくと夜間から早朝にかけて外気とあまり変わらないくらい気温が下がることがあるので、そういった場所に置く場合は寝る前に窓から離して置きましょう。
冬は10度以上の温度を維持しながら、ほぼ断水して管理し、肥料は不要です。霜に当たると葉がブヨブヨになって腐ってしまうので、屋外で越冬させる場合でも最低限霜に当たらない場所で越冬させましょう。加温しないガラスのケースに入れて越冬させていますが、問題なく越冬できているので、寒風を避けて日当たりの良いところに置けば、5度くらいまでは耐えられそうです。

カランコエ・月兎耳の増やし方

葉挿しで増やす

カランコエ・月兎耳は、葉挿しで増やすのが一般的です。葉挿しはできるだけ根元に近い、よく太った葉を使用します。充実した葉をつまんで、上下左右に軽くひねってやると、比較的簡単に外れます。ちぎるのでも切り取るのでもなく、外すという感覚を覚えましょう。
外した葉は、その辺に転がしておくと、付け根の部分から根が出てきて、さらに放置しておくと小さな葉が出てきます。根の部分を土に植えて、しっかり根付くまでは葉が動かないように固定しておきます。固定しておかないと、葉の水分が減ってくるにつれて反り返ったりしぼんだりして、土に埋まった根が持ち上がってしまいます。
葉挿しは真冬以外の季節でできますが、梅雨の季節はカビが生えやすいので、風通しの良いところに置いておきましょう。真冬でも暖かい場所に置いておけば根が出てきますが、他の季節より根が出るまでの時間が長くなります。根はだいたい3~4週間程度で出てきます。

挿し木で増やす

カランコエ・月兎耳は、挿し木でも増やすことができます。株の先端に近い部分を5~10センチ程度切り、切り口をよく乾かします。よく乾かした挿し穂を湿った砂や小粒の赤玉土などに挿しておくと、3~4週間で発根してきます。このとき切り口の乾かし方が甘いと、切り口の部分から腐ってきますので、切り口は数日間かけてしっかり乾かしましょう。
挿し木を行う場合は、梅雨時や真夏の時期を避け、育成期の春と秋に行う方が成功率が高い気がします。どちらかといえば成長に時間はかかりますが、葉挿しの方が簡単で成功率は高いです。

まとめ

カランコエ・月兎耳は、動物系多肉植物の代表選手です。ふわふわの毛に覆われた可愛らしい姿は、多肉植物ファン以外の方にも人気があります。多湿と低温にさえ気を付ければ、比較的どんな環境でも育てやすく、簡単に増やせます。育てやすくて姿かたちが可愛いだけでなく、挿し木の入門編、葉挿しの入門編と、初心者の方には至れり尽くせりの植物です。ホームセンターや園芸店など、比較的安価で入手しやすいのも大きなメリットです。ご近所のお店で見かけた際は、ぜひそのふわふわに触れてみてください。好みのうさ耳にめぐり合えたら、きっと他のうさぎシリーズもお迎えしたくなるはずです。

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