銀の鎧を身にまとうがごときサボテン!マミラリア銀手毬の育て方

マミラリア・銀手毬の基本情報

分類:サボテン科マミラリア属
学名:Mammillaria vetula
原産地:メキシコ東部(イダルゴ州、ケレタロ州、グアナフアト州周辺など)

マミラリア・銀手毬の特徴

マミラリア銀手毬は、メキシコ東部の、比較的標高の高い地域に自生しています。いくつかの亜種が存在するため、学名でMammillaria Vetula〇〇といったものが確認されています。銀手毬はギンテマリと読みますが、他にも明日香姫や可憐丸、銀毛丸と呼ばれることもあります。ただ、明日香姫や可憐丸で検索しても、なかなか銀手毬に近いものが出てこないので、やはり流通名は銀手毬が一般的のようです。

マミラリア銀手毬は、茶色っぽい刺座を中心に放射状に白いトゲが、自身の身体を覆うように十数本生えています。このトゲは比較的長くなり、隣同士重なり合うため、まるで白い外骨格をまとったかのようになります。成長に伴い刺座の中央から外側に向かって赤っぽいトゲが出るものもありますが、ほとんどの場合は人を傷つけない良いサボテンです。
マミラリア銀手毬は、他のマミラリアと同様に、あまり大きくなりません。ひとつの球体は最大でも十数センチ程度、あちこちから子吹きして群生します性質は剛健で、暑さ寒さにも強く、水のやりすぎさえ気を付けておけば、初心者の方でも容易に栽培が可能かと思います。ホームセンターなどでも入手できる気軽さも特徴のひとつです。
子吹きして群生しますが、子株が非常に取れやすいという特徴もあります。植え替えの際にちょっと雑に扱うと、すぐに子株が外れてしまいます。外れた子株はそのまま転がしておくと根が出て新たな株になるので、増やすのもとても簡単です。
株が充実してくると、春に白い花弁にほんのりピンク色のラインの入った花を咲かせますが、花自体は小さく、それほど派手ではありません。白いトゲに覆われたサボテンに白い花が咲くのはとても清楚な雰囲気で、個人的には好きな花です。ただ、つぼみはできるものの、すっきり開花せずに、開きかけては閉じてを繰り返し、そのまましぼんでいくこともあるので、開花したらラッキーくらいに思っておいた方がストレスがないかもしれません。

マミラリア・銀手毬の育て方

用土

水はけの良い土を好みます。市販のサボテン用の用土でかまいません。自分で配合する場合は、排水性を重視した配合にしましょう。

水やり

育成期の春から秋は、土が完全に乾ききってから数日経過したくらいに、鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。ちょっとくらい水をやり忘れても枯れることはないので、水をやりすぎないように注意しましょう。水を与えるときは、鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。サボテンの水やりでひかえるべきは、量ではなく頻度ということをよく覚えておきましょう。少ない頻度で、与えるときはたっぷりが基本的な水の与え方です。

肥料

植え付ける際に緩効性の固形肥料を混ぜ込んでおけば、次に植え替えるときまで特に追肥しなくても大丈夫です。育成期に緩効性の固形肥料や液肥を与えても良いでしょう。

置き場所

風通しと日当たりの良い場所 を好みます。一年を通してよく日に当てましょう。室内で管理する場合、光を欲しがって日の当たる方向に株が曲がって育つので、ときどき鉢を回転させて、曲がらないようにまんべんなく光を当てるようにしましょう。

夏の管理

自生地はメキシコ東部ですが、夏は気温が15~30度前後で、雨季に当たります。降水量は月に100~150ミリ程度度、日本の梅雨よりも少し少な目程度です。ただ、実際は標高の高いエリアに自生しているので、それよりも気温は低めになっていると思います。
日本の夏は気温も湿度も高いため、夏場は蒸らしてしまわないように、春や秋よりも水やりの頻度を減らします。植えてある土の排水性や置き場所、株の大きさや日当たりによって多少調整は必要ですが、6月から9月くらいまでは、月に2~3回程度の水やりでも大丈夫です。水を与えるときは、気温が下がり始める夕方くらいに行い、与えた水がきちんと鉢底から抜けているかを確認しましょう。特に室内で育てている場合は、鉢皿に水を溜めておかないように注意してください。
真夏の直射日光に当てると葉焼けするという話も聞きますが、室内管理から急に外に出したりしなければ、日当たりに関してはそれほど神経質にならなくても大丈夫です。強い日差しから肌を守るためのトゲなので、複雑に重なり合ったトゲは、レースのカーテン越しの日差しのように、ギラギラの太陽を和らげているはずです。
ただ、元来丈夫で環境に適応する力が強い品種のようなので、水はけの良い土に植わっているならば、屋外で雨ざらしにしておいても調子を崩すことはなさそうです。焼き物の鉢に砂利のような小石交じりの砂に植えていますが、日差しも雨もガンガン当てて、特に問題なく育っています。

冬の管理

自生地の冬は気温が10~20度前後ですが、実際にはもっと気温の低い高地で育っているので、もっと低い温度に耐えられます。海外のサイトなどを見ると、マイナス5度程度の耐寒性があり、軽度の霜には耐えると書かれたりもしています。
育成期にしっかり力を蓄えておくと、かなり耐寒性が上がるようで、加温しないビニール温室内で問題なく越冬できています。
冬は育成が止まって休眠するので、水やりの頻度は極めて少なくなります。ほぼ断水し、月に1~2回程度、軽い水やりで大丈夫です。暖かくなりそうな日の午前中を狙って、根が枯死するのを防ぐ程度の水やりをします。土の表面がさっと濡れる程度で大丈夫です。
屋外での越冬に不安がある場合は、室内に取り込んで、5度以上の温度が維持できる場所で越冬させた方が無難です。屋内で越冬させる場合も、できるだけ日当たりの良い場所に置き、ほぼ断水して春を待ちます。屋内で越冬させた場合は、温かくなってから外に出す際に、急に日当たりの良いところに出さず、半日陰などから徐々に慣らしていくようにしましょう

マミラリア・銀手毬

実生で増やす

マミラリア銀手毬は、実生で増やすことができるようですが、そもそも自家受粉はしなようですし、日本国内で種が流通しているのを見たことがないので、実生はあきらめた方がいいかもしれません。
他のマミラリアと交配させた場合、銀手毬ではなくなってしまうので、銀手毬を増やそうと思ったら子株からと考えましょう。

子株から増やす

銀手毬は、黄金司などと同じように、とてもよく子吹きします。マミラリア銀手毬を増やそうと思ったら、子株を外す方法が一番簡単な方法です。難しい手順はありません。
マミラリア銀手毬の子株はとても外れやすく、植え替えの際など雑に扱うと、子株がポロポロ外れてしまいます。群生株を作ろうと思ったら、子株を外さないようにそっと扱わなければなりません。
外れた子株は、そのまま放っておいても根を出して潜っていきますが、子株が自力で立ち上がるにはかなり時間がかかるため、外れた根元が少し土に埋まるように置いておいた方が早いです。時期にもよりますが、1ヶ月程度で根が出ていると思います。

まとめ

マミラリア銀手毬は、100円ショップなどでも気軽に入手できるうえ、丈夫で育てやすく、しかもよく増えます。ハリが刺座から放射状に広がるため、手に刺さることなく扱えるところも魅力です。もともとあまり大きくならない品種なので、育てていても場所を取らずにコンパクトに群生してくれるというメリットもあります。大きな群生株になると、白いトゲがまるでサンゴ礁のように美しいです。サボテンビギナーの方にはオススメの品種ですよ。

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