つながるギザギザ!可愛い花も咲く!オスクラリア琴爪菊の育て方

オスクラリア・琴爪菊の基本情報

分類:ハマミズナ科オスクラリア属
学名:Oscularia deltoides
原産地: 南アフリカ(西ケープ)

オスクラリア・琴爪菊の特徴

なんとなく琴奨菊というお相撲さんのような名前ですが、立派な多肉植物です。オスクラリア・琴爪菊(キンソウギク)は、肉厚な三角形の葉を持ち、茎は徐々に木化しながら枝分かれし、30センチ程度の高さまで伸びる茂みを作ります。葉にはノコギリのような、獣の歯のようなギザギザがあり、先端がピンク色をしています。秋になるとこのピンク色が濃くなり、紅葉して美しくなります。葉の形状がヒイラギの葉に似ていることから、クリスマスの時期に売られている多肉の寄せ植えにはよく入っています。

5月ころに、松葉菊に似た深いピンク色の小菊のような花を咲かせるところから、琴爪菊の名が付いたようです。では葉が琴を弾くときに指先につける琴爪に似ているかというと、そこはそうでもありません。こんなギザギザの琴爪では、弦がひっかかってしょうがないです。
琴爪菊は、ギザギザの葉の間隔をつめて、ギュッと締まった株に仕立てるのが難しい印象です。管理が悪いのか、環境が悪いのか、下葉が落ちて、間延びした感じになりやすいです。こまめに剪定し、樹形を整えてやるとよいのかもしれませんが、基本的に放任で育てているので、おしゃれな雰囲気にはなりません。買ったばかりの頃は、小さな鉢に小さな苗が数本植えられた可愛らしいものでしたが、大きな角鉢に植え替えて数年、すくすく育って暴れまわっています。それでも気温が下がってくると爪の先端のピンク色が濃くなったり、初夏に一斉に開花すると、それなりに見ごたえがあるので、元気に育ってくれればそれでいいと思っています。

分類的には冬型メセンとされていますが、暑さにもよく耐え、春と秋によく育つので、もしかしたら春秋型と思って育てた方が良いかもしれません。南アフリカのケープ半島の一部に数種類だけ自生しているそうです。南アフリカではよく庭に植えられ、グランドカバーのように扱われているようです。

オスクラリア・琴爪菊の育て方

用土

水はけの良い土を好みます。市販のサボテン用の用土でかまいません。自生地は砂岩中心なので、鉢底に日向土などを入れて排水性を高めるのも良いでしょう。

水やり

土が乾いて数日経過した頃に、鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。真夏と真冬は水やりの間隔を空けて、乾燥気味に管理します。

肥料

多肉植物のなかでは肥料を欲しがる部類です。真夏と真冬以外で1~2か月に1回程度、緩効性の固形肥料を与えます。肥料が足りないと、葉が黄色く変色して株元の方から枯れてきます。

置き場所

日当たりと風通しのよいところに置いてください。株が混み合ってくると蒸れやすいので、雨が当たらない軒下などで管理し、蒸れないように注意してください。

夏の管理

自生地の夏は、気温が15度前後から25度前後で、雨の少ない乾燥した季節です。降雨日数が1ヶ月のうち4~5日程度しかなく、降水量も20ミリ以下です。夏場はごく少量の雨しか降らないので、乾燥に強い植物であることがわかります。
日本の夏は気温も湿度も高いため、極力水は与えず、乾燥気味に管理してください。根が細根のタイプの植物なので、あまり水を切りすぎると根が枯死する恐れがあるので、月に1~2回程度、涼しい夕方などに少量の水を与えています。水を切ると徐々に葉がしぼみ、シワシワになってしまいますが、蒸れて根腐れするよりはいいので、心を鬼にして水を切ります。涼しくなってきたころに水を与えると、またパンパンに戻ります。
真夏でも特に遮光することなく外に出しっぱなしですが、枯れることはないので、強い日差しにも耐性はあるようです。ただ、室内管理していたものをいきなり夏の強光に当てると、葉焼けしたり、最悪枯れることになるので、環境を変えるときはいきなりではなく、徐々に強光に慣らしていくようにしましょう。

冬の管理

自生地の冬は、最低気温が7~8度、最高気温が20度弱くらいで、降雨日数が12~13日程度と、雨の多い季節です。雨の多い季節とはいえ、日本の梅雨ほどは降らず、適度なお湿り程度の雨のようです。
日本の冬は雨が少なく気温もだいぶ低いので、琴爪菊にとっては厳しい季節です。一応冬型メセンに分類されていますが、真冬は成長が止まります。水やりは細根を保護する程度にとどめ、極力回数を減らし、乾燥気味に管理します。乾燥気味に管理することで耐寒性を上げてやると、屋外でも越冬できるようです。
最低気温が10度を下回る頃から水を切り始め、最低気温が5度前後になる頃にはほぼ断水しています。簡易型のビニールハウスで雨や寒風を防ぎ、霜に当てないようにしていますが、無加温で越冬できています。夏と同様、水を切るとシワシワになりますが、水やりを始めれば元に戻ります。マツバギクは雨も雪も避けていないので、それに比べれば多少過保護にしています。
まだ小さい株を購入した場合や寒冷地の場合は、屋外に取り込んで越冬させた方が安全です。室内に取り込んだ場合は、窓際の良く日の当たる場所で5度以上の温度を維持しながら、月に1~2回程度の水やりで乾燥気味に管理してください。窓際の温度が下がる時間帯は、部屋の中央付近に移動させてあげましょう。屋外でも屋内でも、寒さと乾燥で小さな葉や古い葉が枯れて落ちますが、温かくなれば新芽を出してきます。

オスクラリア・琴爪菊の増やし方

琴爪菊はよく花を咲かせますが、種ができたことがないので、自家受粉しにくいのかもしれません。ただ、ネットで時々種を売っているのを見かけるので、興味がある方は実生してみるのも良いかもしれませんが、琴爪菊を増やすなら挿し木するのが一般的です。
挿し木は春や秋の気温が安定した時期が適期です。挿し木が簡単という方もいれば、成功率が低いという方もいて、実際のところどの程度の成功率かよくわかりません。
伸びた枝の先端から3~4節くらいを切り、一番下の1節の葉を切ります。茎の切り口は斜めにカットして表面積を増やしてから挿します。用土は肥料成分のないものがよく、赤玉土や鹿沼土、日向土などを使用します。土に挿す際は、あらかじめ竹串などで用土に穴を開け、そこに切り口をつぶさないようにそっと挿し、軽く押さえて水をやります。あとは挿し穂が動かないように、直射日光の当たらない明るい場所で管理しますが、水を切らさないように注意してください。途中水を切らすと成功率が下がる気がします。早ければ2週間ほどで根が出ていますが、植え替え直後は普段より水やりの頻度を多めにしておきましょう。そのため、蒸れやすい真夏は挿し木には向きません。春や秋に株を整理するのに剪定した枝を利用しましょう。

まとめ

オスクラリア琴爪菊は、耐暑性、耐寒性に優れた、扱いやすい多肉植物です。冬型メセンの練習用としては最適ではないでしょうか?挿し木で増やせる多肉はほかにもあるので、挿し木の練習用としても良いかもしれません。挿し穂にメネデールを吸わせてみたり、切り口にルートンを付けてみたり、技術介入の余地がありそうなので、研究熱心な方はいろいろ試行錯誤してみましょう。基本的には放任でも枝分かれしてよく育ちます。流通数はそれほど多くはありませんが、手に入りにくいというほどでもないので、上手に育てて大株にしてみましょう。一斉に開花する様は壮観です。

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