虫が蠢くような姿がキモ可愛いサボテン!ペレキフォラ精巧丸の育て方

精巧丸の基本情報

分類:サボテン科ペレキフォラ属
学名:Pelecyphora aselliformis
原産地: メキシコ

精巧丸の特徴

精巧丸は、学名ペレキフォラ・アセリフォルミスといい、精巧丸というのは日本の流通名です。サボテンの和名は、〇〇丸というのが多いですが、いったい誰が付けるのでしょうか?いつも不思議に思います。

アセリフォルミスというのは、ワラジムシのことで、無数のワラジムシが一斉に頂上を目指しているような刺座の様子から命名されたようです。その姿こそが最大の特徴で、ワラジムシの部分を指で触ると、ザラザラとしていて、固くて短いトゲが集まってできていることがわかります。拡大してみると、とても植物には見えません。ワラジムシを裏返したように、無数の足を広げた楕円形です。じっと見ていると足が動いているような錯覚すらおぼえます。
トゲだけでなく、本体もとても硬く、指に跡が付くほど力を入れてつまんでも、つぶれることはありません。硬い植物なのか、柔らかい鉱物なのかというほど硬いです。

精巧丸はとても成長が遅く、大きな群生株になるには数十年を要します。育てていても、育っている手ごたえがないほど成長が遅いですが、枯れるとあからさまに色が変わるので、枯れていないことはわかります。丈夫で難しい世話もないので、じっくり付き合って、気が付いたら子吹きして群生していた、というくらいのスタンスでいた方がストレスがないと思います。うまく育てば初夏のころにピンク色の花を咲かせます。

精巧丸の育て方

用土

水はけの良い土を使用します。サボテン用の用土でかまいません。自生地の環境を考えると小石のようなものが混ざったくらいの水はけの良さでもいいのかもしれません。

水やり

自生地は非常に雨が少なく、年間降水量は日本の三分の一程度です。蒸れに弱いので、一年を通して乾燥気味に管理してください。春と秋の育成期は、土が乾ききって数日経った頃にたっぷりと。それ以外の時期はさらに回数を減らします。

肥料

植え付け、植え替えの際に、緩効性の固形肥料を元肥として混ぜ込んでおけば、特に追肥しなくても大丈夫です。育成期に薄めた液肥を与えてもかまいません。

置き場所

年間を通してよく日に当てます。真夏の強い日差しに当たると、刺座の奥の緑の部分が茶色く変色することがあるので、真夏はある程度遮光します。

夏の管理

精巧丸はメキシコの高地に自生しています。現地の夏は、15~25度程度の気温で、とてもさわやかですが、現地にしては雨の多い季節です。それでも平均降水日数は7~8日程度で、降水量も60ミリ前後です。ちょうど日本の春や秋くらいの気候です。
日本の夏は気温も湿度も高いので、精巧丸にとっては厳しい季節です。できるだけ風通しがよいところに置き、水やりの回数も少な目にします。土が完全に乾ききって、さらに数日経過してから水を与えます。月に何回という決め方ではなく、置いている環境に応じて、土や株の状態を確認しながら調整してください。
真夏の強い日差しに当たると、刺座の奥の緑色が、茶色く変色しますが、自生地ではその状態で土に潜って夏をしのぐので、特に問題はないかと思いますが、株の体力を奪うこともないので、ある程度遮光してやって、緑の状態を保つ方が無難です。

冬の管理

自生地の冬は、気温が5~20度前後と、日本からすると朝晩寒いものの日中は暖かいと感じるくらいの気候です。雨がとても少ない時期で、月に数日しか雨が降りません。このような乾燥した気候を耐え抜くサボテンなので、月に1~2回程度の水やりでも枯れることはないと思われます。日本の冬は氷点下まで気温が下がる地域が多いので、極力水やりをひかえて耐寒性を上げつつ、屋内の氷点下にならない場所で管理するのが無難です。
水を切って無加温のガラスケースに入れ、屋外で越冬させていますが、枯れずに越冬できていますので、雨や雪に当たらず、寒風に当たらず霜の心配がない場所であれば、かなりの寒さにも耐えられそうです。
根が枯死するのを防ぐ意味でも、月に1~2回程度、温かくなりそうな午前中を選んで水やりをすると良いようです。量は少なめでかまいません。

精巧丸の増やし方

実生で増やす

精巧丸を実生したという情報も、ネットを探すと出てきますが、まず一番難しいのが種の入手方法かもしれません。あちこち探してみましたが、種を販売しているところは見つかりませんでした。ただ、売り切れにはなっているものの、販売した形跡のあるショップもあるので、マメにチェックしていれば入手不可能ではなさそうです。
発芽率は良いものの、やはり発芽からの成長も非常に遅く、1年で数ミリ程度しか大きくならないとの情報もあります。根気が必要な品種です。

子株から増やす

精巧丸を増やすには、群生した株を株分けするか、そこからカキ仔を取って育てるのが簡単です。株分けする場合は、ある程度大きくなった群生株をいくつかに切り分けます。分けた株それぞれに根が付いているので、その後の管理も株分け前と同じでかまいません。株分け前と同じ大きさまで育つには、またさらに数十年を要すると思ってください。

群生株から子株を外して育てる場合は、できるだけ大きく育った子を選びましょう。根が出るまでの間は体内の水分のみで生きなければならないので、小さな子では根が出るまで体力が持ちません。
子株は指でつまんでねじってやると簡単に外れます。外した子は、オタマジャクシのような、太いびっくりマークのようなデザインです。おそらく親株の外側のものは、曲がって育っているともいますが、特に問題はありません。
外した子株は数日間切り口を乾燥させてから土に挿します。親と同じ土でかまいません。切り口が土に埋まれば大丈夫なので、深さは適当でかまいません。頻繁に掘り上げて確認しているわけではないので、正確にはわかりませんが、根が出るまでは1~2ヶ月ほどかかるようです。温度や湿度など、季節によって発根までの期間は前後するとは思いますが、発根率は悪くないというか、失敗したことないです。土に挿したものが軽く引っ張って抜けなくなれば根が出ているということです。根はひげ根なので、しょっちゅう引っ張って確認するのはやめておきましょう。せっかく出始めた根が切れてしまう可能性があります。
発根率は高いですが、成長の遅さは親も子も変わりません。大きくなっている実感がわかないほど成長が遅いので、外した子が親と同じ群生になるのは、数十年の歳月を要すると思います。曲がった子株は曲がったままで、育っていきます。もしかしたら、数年経つとまっすぐになるのかもしれませんが、いまのところ曲がったままです。

まとめ

精巧丸は、見た目が変わったサボテンですが、本当に生きているか疑わしいほど成長が遅いです。石を飾っているくらいに思っておくか、枯れなければいいやという広い心で育ててください。
成長が遅いということは、それだけ流通数が少ないということです。ホームセンターや普通の花屋さんには入荷しないと思って間違いないでしょう。ネットで探しても、そこそこ高価なものなので、運よく見つけた場合は、まずは手に取ってよく観察してください。ワラジムシのような姿が気持ち悪くないなら、連れて帰って育ててみましょう。基本的には丈夫で育てやすい品種なので、じっくりと長く付き合っていけると思います。

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