あれもこれも!?多種多様な姿が魅力!セネシオ属の種類と育て方

セネシオ属とは

セネシオ属(セネキオ属とも呼ばれる)は、世界中に広く分布するキク科の植物で、数千種あるといわれています。すべてが多肉植物ではなく、おもに南アフリカやマダガスカル、カナリア諸島などに分布するものが多肉植物として流通しています。原産地によって育成期が春秋型、夏型、冬型のものがあるため、育てる際はどのタイプに属するのか確認しておきましょう。
育成期のタイプがわからないときは、とりあえず春秋型と同じ管理をしておけば枯れることはないかと思います。

セネシオ属の種類

セネキオは1500~2000種あるといわれ、株や葉の形状も様々です。棒状に長く伸びたり、つる性植物のように匍匐して広がったり、その辺に雑草として生えているものもあります。多肉植物として人気の品種をいくつかご紹介します。

グリーンネックレス

セネシオ属の多肉植物で、最もポピュラーでメジャーな品種といえるのがグリーンネックレスです。1~2ミリ程度の細い茎に、直径数ミリから1センチ程度の球体がつながっていきます。緑色の真珠のネックレスのような植物で、地面を這うように広がっていきます。長く伸びるので、吊り鉢などで垂れ下がらせることが多いです。球体の部分が葉になりますが、ぽろぽろと取れやすいのがやや難点です。春秋型の多肉植物なので、暑さや寒さが苦手です。

ドルフィンネックレス

グリーンネックレスよりもやや太めの茎に三日月型の葉が並んでつながっていきますが、三日月型の葉の中央付近の両サイドに、とがった部分が伸びるので、まるでイルカがはねているような形状になります。SNSなどでその可愛らしさが広まり、人気急上昇中の品種です。グリーンネックレスと同じように、匍匐して広がるタイプなので、やはり吊り鉢などで育てて垂れ下がらせるとよいでしょう。こちらも春秋型の多肉植物です。

マサイの矢尻

マサイの矢尻も園芸店やホームセンターでよく見かける人気の多肉植物です。肉厚の矢尻のような葉が茎から斜め上方向に伸びていくスタイリッシュな植物です。成長が遅く、あまり姿に変化がないことから、寄せ植えにむいているといえます。マサイの矢尻も一般的には春秋型といわれているようですが、暑さにも寒さにも比較的強いように思います。

七宝樹(シチホウジュ)

キュウリのように丸みを帯びた太い茎の先端に、肉厚のホウレンソウのような葉をつける不思議な形状の植物で、育て方はやや難易度が高いです。立ち上がった茎は、先端に新たな茎を伸ばすとそこか節状にくびれて、つながったソーセージのようになります。下の方の葉は枯れてなくなっていき、いつも先端に葉がついた状態になります。こちらは冬型の多肉植物で、ほかの多肉よりもやや多めに水をほしがります。

鉄錫杖(テツシャクジョウ)

南アフリカ原産で、棒状の茎はほとんど枝分かれすることなくひたすら上に伸びていきます。最大25センチ程度まで伸びますが、ある程度長くなると自重を支えられずに曲がったりします。茎には縦に並んだとげ状の突起がありますが、とげではないのでそれほど痛くありません。成長と共に茎の部分に赤紫の模様が出てくるのもマニア心をくすぐります。ある程度成長すると、株元から子株が出てきて群生します。こちらは春秋型のタイプなので、育成期はあると秋です。

セネシオ属の育て方

水やり

セネシオ属の多肉植物は、ほかの多肉植物たちに比べてやや水をほしがります。ある程度の乾燥には耐えますが、極端に乾燥させると葉が落ちやすいです。そのため育成期以外の時期でもある程度の水やりは必要です。○日に1回ではなく、株や土の状態を確認し、様子を見ながら水やりを行いましょう。マサイの矢尻など、多肉植物に分類されていても比較的葉の薄いものについては、水切れするとあからさまに元気がなくなります。
育成期は、土の表面が乾いたら、鉢底から流れるくらいたっぷりと水を与えます。ただし、高温多湿を嫌うため、6月~9月頃までは、水やり後にいつまでも土が湿っていないようできるだけ水はけのよい土に植えましょう。
夏場の水やりは、夕方以降気温が下がり始めるくらいに行います。気温が高い時間帯に水やりを行うと、土の中の水分が高温になり、根が煮えたようになって根腐れします。
冬場の水やりは、暖かくなりそうな日の午前中に、土の表面がさっと濡れる程度に水やりを行います。夕方以降気温が下がってくるまでに土が乾く程度の量で大丈夫です。冬はできるだけ水やりをしないで乾燥気味に管理することで耐寒性が上がるので、水を与えるにしても細根の枯死を防ぐ程度にとどめます。

肥料

セネシオ属は、ほかの多肉植物に比べて肥料を好みます。肥料を好むといっても、多肥にすると徒長や根腐れの原因になります。ほかの多肉植物と同様に、与える場合はごく少量で構いません。「与えてもよい」と「与えた方がよい」の違い程度と思ってください。
植えつける際に、マグアンプKなどの固形肥料を少量土に混ぜ込んでおき、あとは育成期に薄めた液肥を与える程度で構いません。
春秋型の品種の場合は春と秋に与え、休眠期の夏と冬には与えません。
夏型の品種の場合は、初夏の頃に肥料を与え、育成期に十分な栄養が吸収できるようにしておきましょう。マサイの矢尻などは、夏の育成期に肥料が足りないと、全体的に黄色っぽく変色していきます。そういう場合は薄めた液肥を与えましょう。
冬型の品種の場合は、秋ごろに肥料を与えます。冬型といえども真冬の厳寒期には育成が緩慢になるため、晩秋から初冬にかけて、一番育成が盛んな時期にしっかり栄養を吸収できるようにしましょう。

セネシオ属の日常のお手入れ

日当たり

セネシオ属は日当たりを好む品種が多いです。日当たりが悪いと徒長しやすくなり、グリーンネックレスなどは、あからさまに玉と玉との間隔が長くなっていきます。
日当たりを好むとはいえ、真夏の直射日光では強すぎる場合があるので、真夏はある程度の遮光をした方が無難です。特に春秋型や冬型は夏の暑さが苦手なので、真夏の直射日光が一日中当たるような場所は避けましょう。
夏型の品種も、真夏の直射日光で葉焼けする場合があるので、西日がガンガン当たるような場所は避けた方が無難です。
冬は特に日照が不足しがちですが、寒さは大敵なので、できるだけ室内の明るい場所で管理しましょう。冬型のタイプでも、5度以上の温度は維持しておきたいので、真冬は室内に取り込んでおいた方が無難です。

風通し

セネシオ属もほかの多肉植物と同じように、極端な暑さと過湿を嫌います。夏型のタイプでも真夏の蒸れで一気に溶けてしまうこともあるので、置き場所は風通しの良い場所を選びましょう。
水はけのよい土を使うことはもちろん、風通しの良い場所に置くことで、用土内の水分が早くなくなって、根腐れのリスクを減らすことができます。
風通しの良い環境づくりとしては、植えつける際にあまり土の表面から鉢の縁までの高さ(ウォータースペース)を作らないのもひとつのコツです。

植え替え

セネシオは成長が遅いものを除くと、1~2年程度で鉢が窮屈になります。その場合植え替えが必要になりますが、上に伸びるものと匍匐(ほふく)性のもので、多少やり方が異なります。
上に伸びるものは株ごとに根がしっかりわかるので、今ついている土はほとんど落としてしまってかまいませんし、古い根はある程度整理します。匍匐性のものについては、たくさんの株がまとまって植わっていることもあるので、土をすべてほぐしてしまうと、ひも状のものがたくさんできるだけで、あとから植えつけるのが面倒です。そのため匍匐性のものは、あまり土を崩さず、周りの土を3~4割くらい落とす程度にとどめておいた方が植えつける際に楽です。
使用する用土は、赤玉土や鹿沼土を主体とした、水はけの良いものが適しています。市販のサボテンや多肉植物用の土でかまいません。

セネシオ属の増やし方

挿し芽

セネシオ属は、葉挿しの成功率がとても低いです。そのため挿し芽で増やすのが一般的です。株の先端を2~3節切り取り、切り口を数日乾かしてから土に植えておくと、時期にもよりますが早い品種では1週間程度、遅い品種だと3~3週間で根が出てきます。
グリーンネックレスやドルフィンネックレスなどの匍匐性のものは、5~10センチ程度の長さに切り分けて土に挿すだけでどんどん増やせます。切り口を乾かさなくても成功率に変化はないように思います。
挿し芽で増やす場合、根が出るまではあまり強い日差しにあてないようにします。春と秋に行い、柔らかい日差しにあてながら育てるのがコツです。
適当に切って水を入れた花瓶やコップにつけておくと、1~2週間程度で根が出てくるので、それを土に植え付けてもかまいません。水挿しで出てきた根は、水を吸い上げる力が普通の根よりも弱いので、土に植え付けてからしばらくの間は、いつもよりも土の湿度を高めにしておいた方が安心です。

株分け

セネシオは、品種によって株分けしやすいものとしにくいものがあります。鉄錫杖や七宝樹のように、根元から子株を生じるものは、株分けで簡単に増やせます。青涼刀のように子株を生じにくいものは、株分けより挿し芽で増やすのが一般的です。
株分けは、土から抜いたら子株の部分を切り分け、切り口を数日乾燥させてから土に植え付けます。鉄錫杖や七宝樹は、ランナーを伸ばして子株を生じるので、親株から伸びたランナーの部分を切り取ってやれば、簡単に株分けできます。
株分けの適期は春と秋で、植え替えの作業と同時に行うのが株の負担が少なくて済みます。

実生

セネシオは育成期に菊やタンポポに似た花を咲かせることがあります。ネットなどで探してみると、いくつかの品種は種子が販売されています。自家受粉して結実した種を育てたというブログなどを見かけることもあるので、実生でも増やすことはできそうですが、挿し芽の容易さは多肉植物の中でも群を抜いているので、手間を考えたら挿し芽の方がおススメです。あえて難しいことにトライしてみたいという方は、自家採取した種から実生してみるのも面白いかもしれません。

セネシオ属の寄せ植え

セネシオ属は品種によって姿かたちが大きく異なります。成長が早いものや遅いものもあり、寄せ植えにする場合はできるだけ成長が遅いものを選んだ方がメンテナンスが簡単です。
上に伸びるものは中央や後方に配置しやすいですし、つる状に伸びるものは背の高い鉢や吊り鉢の縁などに配置し、垂れ下がらせるとよく映えます。
シロタエギクやエンジェルウイングスのように、多肉質ではないセネシオ属も、大きめの鉢やプランターなどに寄せ植えしてもかわいらしいです。
マサイの矢尻のように成長が遅く、葉がこんもり茂るものは、寄せ植えの隙間を埋めるのにちょうどいいです。
グリーンネックレスやドルフィンネックレスのように長く伸びるものは、背の高い鉢の外側に植えて、鉢の下に垂らすのがよいでしょう。
セネシオ属を寄せ植えに用いる場合、春秋型、夏型、冬型のどのタイプと組み合わせるか注意が必要です。セネシオ属は品種によってタイプが違うので、組み合わせるほかの植物と同じタイプのものを選びましょう

まとめ

セネシオ属の植物は、世界中に分布し、非常に多様性に富んでいます。多肉植物に分類されないものも多く存在しますので、セネシオ属と知らずに育てている場合もあるかもしれません。
多肉植物に分類されるものはそう多くはありませんが、それでも同じ属の植物とは思えないほど品種ごとに姿かたちが違ってきます。また、春秋型、夏型、冬型のタイプも品種ごとに違うので、お迎えする品種がどのタイプに属するかを知ることが最も重要なことです。
どの品種も比較的丈夫で、多肉植物初心者の方にも扱いやすいものが多いです。ホームセンターや園芸店でよく見かける品種については、育て方や増やし方も簡単と思って大丈夫です。グリーンネックレスやアーモンドネックレス、ドルフィンネックレスなどのようにつる状に伸びていく品種については、挿し芽の成功率も高く、挿し芽の入門編としてはもってこいです。
セネシオ属は、丈夫で育てやすいうえに可愛らしい姿を楽しめて、さらに増やす喜びも味わえるので、多肉植物初心者の方にもおススメです。

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