多肉植物を育てるうえで知っておきたい3つの種類と育てやすい品種

多肉植物とはなにか

多肉植物ってどんなもの?

多肉植物とは、根や葉、茎などの柔組織に水を蓄えている植物のことで、砂漠気候やステップ気候など、雨の少ない地域に自生していることがおおいです。雨が少ないので、雨が降ったときに自らの体内に水を貯え、雨が降らない時期を耐え抜くためにこのように進化しています。
水を蓄えているため、全体的にぷっくりとした葉を持つものが多いことから、観賞価値が評価され、世界中に広まっていきました。
過酷な環境に自生しているため、丈夫で育てやすいものも多く、成長してもあまり大きくならず、コンパクトにまとまるものが多いので、あまり場所を取らずに飾れるインテリアプランツとしても人気があります。

じゃあサボテンは?

よくお店などでみると「サボテン・多肉植物」という風に記載されているものを目にしますが、厳密にはサボテンも多肉植物に分類されます。ただ、サボテンはサボテン科として2000種類近くの品種があるため、園芸業界的にはサボテンと多肉植物は別物として扱うことが多いようです。また、体内に水を蓄えるという点では、トックリランやバオバブのように、幹に水を貯蔵する樹木も、大きなくくりで多肉植物とされています。

絶対に知っておきたい!多肉植物の3つのタイプとは?

多肉植物には、育成に適した環境によって、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれのタイプによって育て方や管理の方法が変わるため、違うタイプのもの同士を寄せ植えにしてしまうと、管理が難しくなります。また、繁殖に適した時期も変わってくるので、多肉植物を育てるうえで、タイプを把握しておくことはとても大切なことです。

春秋型


春秋型は、春と秋が育成期で、夏と冬に休眠期(成長が止まる)になる育成型のタイプです。多肉植物はこのタイプが最も多く、手持ちの株がどのタイプかわからないときは、春秋型の管理方法にしておけば、失敗する確率が少なくなります。
風通しと日当たりの良い場所に置き、育成期の春と秋は、土が乾ききったらたっぷりと水を与えます。
真夏の直射日光は葉焼けする恐れがあるため、置き場所を変えるか遮光しましょう。真夏は休眠するため、梅雨明けころから徐々に水やりの回数を減らし、真夏は月に3~4回程度の水やりにとどめます。
同じように真冬も休眠するため、11月頃から水やりを減らし始め、真冬は月に1~2回程度の水やりにとどめます。
3~6月、9~10月の育成期は、1~2ヶ月に1回程度、緩効性の固形肥料を与えるか、月に1~2回薄めた液肥を与えると育成がよくなります。

主な春秋型の多肉植物

エケベリア、セダム、ハオルチア、パキフィツム、アドロミスクスなど

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夏型


夏型の多肉植物は、5~9月頃が育成期になり、風通しと日当たりの良い場所を好みます。3月下旬ころから水やりの回数を増やしていき、5月頃からは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。品種によっては真夏の直射日光や蒸れを嫌うため、真夏は水を減らしたり遮光したりが必要となる場合もあります。
5~9月頃まで、1~2ヶ月に1回程度、緩効性の固形肥料を与えるか、月に1~2回薄めた液肥を与えると育成がよくなります。
10月頃から水やりの回数を減らしていき、真冬はほぼ断水させます。水やりを行う場合も、天気の良い暖かい日を選び、細根を枯死させない程度に、少量の水を与える程度にとどめます。
11月くらいには室内に取り込み、なるべく日当たりの良い場所で、5度以上の気温を維持しながら管理します。

主な夏型の多肉植物

サボテン、ユーフォルビア、カランコエ、クラッスラ、アガベなど
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冬型


冬型の多肉植物は、だいたい11~4月頃までが育成期になります。冬型といっても日本の冬の寒さを余裕で乗り越えるということではなく、夏に休眠期を迎え、涼しい時期によく成長するものということです。
真夏の暑さが落ち着き、9月の下旬ころ、涼しくなってきたら徐々に水やりの回数を増やしていきます。11月くらいになったら、土が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。2ヶ月に1回程度緩効性の固形肥料を与えるか、月に1~2回程度薄めた液肥を与えると育成がよくなります。
置き場所は室内の日当たりの良い場所です。冬型とはいえ屋外で越冬できるものはまれで、ほとんどの冬型多肉植物は5度以上の温度が必要になります。窓際に置く場合は、深夜から早朝にかけて、外気とあまり変わらないくらいまで気温が下がる場合があるので、そういう環境の場合は寝る前に部屋の中央付近に移動させておくようにしましょう。また、室内で越冬させる場合は、エアコンの効きすぎに注意してください。エアコンで気温が20度以上まで上がるようだと、育成が緩慢になってきます。
4月の下旬ころから徐々に水やりの間隔をあけていき、梅雨明けの頃には水やりは月に1回程度、細根の枯死を防ぐ程度に少量与えるか、品種によっては完全断水します。

主な冬型の多肉植物

リトープス、コノフィツム、フォーカリア、アエオニウム、クラッスラなど
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タイプ別、初心者の方にも育てやすい多肉植物

春秋型の多肉植物

セダム

セダムは乙女心や虹の玉など、数十センチ程度の大きさになるものから、モリムラマンネングサやタイトゴメなど、数センチ程度にしかならないものまで、様々なサイズがあります。春秋型とはいえ、暑さや寒さに強いものも多く、一年中屋外で育てられるものも少なくありません。
セダムは気温が下がってくると、紅葉するものも多く、季節によって風合いが変わるのも楽しみのひとつです。
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エケベリア

エケベリアは、バラの花のようなロゼット型で、品種によってはロゼットの直径が数十センチにもなる大型のものもあります。
愛好家が多いため、たくさんの園芸品種が流通しており、比較的安価で手に入る多肉植物です。
セダムも寒くなると紅葉するものが多く、美しく紅葉する姿はとても魅力的です。
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夏型の多肉植物

カランコエ

カランコエは品種によって姿が大きく変わり、大きいものは茎も木化して、1メートルを超えるものもあります。小型のものは数十センチ程度なので、室内管理もしやすいサイズのものもあります。水のやりすぎにさえ気を付けておけば、丈夫で育てやすく、初心者の方にも扱いやすいのが特徴です。
人気の兎シリーズもこのカランコエの仲間です。細かい毛の生えた兎の耳のような葉は、多肉植物好きじゃなくても可愛らしく感じるはずです。
カランコエの仲間は葉挿しで簡単に増えるので、葉挿しの入門編としてもオススメです。
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ユーフォルビア

ユーフォルビアも品種によって、とても同じ仲間とは思えないほど姿かたちが違います。サボテンによく似た球体の姿のものもあれば、ずんぐりした幹からタコのように葉を伸ばしたものなど、観賞価値の高いものもたくさんあります。
どれも真夏の暑さによく耐え、断水気味に管理すれば、耐寒性もほどほどにあります。品種によっては水やりや肥料を与えるタイミングが違うものもありますが、基本的には他の多肉植物と同じように、一年を通して乾燥気味に管理すれば大丈夫です。
形状にもよりますが、挿し木の成功率も高く、挿し木の練習にはもってこいの植物です。
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冬型の多肉植物

フォーカリア

フォーカリアは比較的暑さにも強いため、冬型のタイプとしてはとても育てやすい多肉植物です。エイリアンのような姿はとても魅力的で、品種によっては紅葉も楽しめます。また、秋から冬にかけてタンポポや菊に似た花を咲かせますので、花も楽しむことができます。
その姿は賛否両論?不思議な魅力のフォーカリア!怒涛の育て方 多湿に注意すれば、夏越しも難しくないので、リトープスやコノフィツムよりも扱いやすいと言えるでしょう。冬型の多肉植物の扱いに慣れていない方は、フォーカリアから始めてみてはいかがでしょうか?

クラッスラ

クラッスラは多肉植物のなかでも品種が多く、自生地によって春秋型、夏型、冬型のものがあります。夏型はカネノナルキや神刀など、比較的大型の品種が多く、冬型のものは玉稚児や緑塔など、あまり大きくならないものが多いです。
冬型のクラッスラは、寒さに強いというより、暑さに弱いとお考えください。冬は冬で防寒対策は必要ですが、夏ほど管理は難しくありません。夏は暑さや蒸れに弱いため、涼しいところでできるだけ乾燥状態を維持しながら夏越しさせなければなりません。
クラッスラも品種ごとに形状が大きく異なりますが、変わったも形状のものが多いため、観賞価値が高いのが特徴です。
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まとめ

多肉植物を育てるうえで最も重要なことは、その植物が春秋型、夏型、冬型のどのタイプかを知ることです。多肉植物といえば、あまり水をやらなくていいイメージかもしれませ以が、実際には水が好きなものが多いです。少なくていいのは水やりの回数であって、量ではないということをよく覚えておきましょう。
それぞれのタイプによってよく成長する季節が違うので、成長する季節に欲しがる量だけきちんと水を与えれば、上手に育ってくれるはずです。ただやみくもに水を減らすのではなく、タイプに応じた水やりの量と頻度を覚えることが、多肉植物を上手に育てるコツです。

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