多肉植物の育て方!あなたの勘違いは大丈夫!?

多肉植物の育て方の大きな誤解

水がいらない?水をやると枯れるってホント!?

多肉植物やサボテンは、水やりがいらないとか、ほとんど水を与えなくても育つと思われている方も多いようですが、それは大きな間違いです。どんな植物でも「水」、「光」、「土(栄養)」が必要で、多肉植物やサボテンは、その「栄養」をあまり必要としないというだけで、他の植物と同じように「水」と「光」は大好きです。

多肉植物の多くは、雨の少ない砂漠やそれに近い環境や岩山など、「水」と「栄養」の少ない環境で進化してきました。そのため大好きな「水」は自らの身体に蓄え、「栄養」は少なくても育つようになりました。
肥大した葉や茎や根に水を溜められるので、他の植物よりも水やりの頻度は少なくて大丈夫です。つまり、水をやりすぎると根が水を吸いきれなくなって枯れます。それが多肉植物やサボテンには水をやらなくてよいという誤解を生んだようです。
多肉植物やサボテンを枯らしてしまう人のほとんどは、水をやりすぎたりやらなさすぎたり、水のコントロールの失敗です。

砂漠の植物だから灼熱の太陽が大好き!?

これは特にサボテンに多い勘違いですが、サボテンや多肉植物が、砂漠地帯の植物だというイメージから、真夏の太陽にガンガン当てて枯らしてしまう方も多いようです。
サボテンは、強い日差しから身体を守り、水分の蒸散を最小限に抑えるため、葉を針へと進化させました。
また、多くの多肉植物は、岩陰や木陰に隠れるように小型化したものや、球体となって土に潜ったりしながら強い日差しから身を守っています。
もちろんある程度の光は必要ですが、真夏の直射日光は強すぎて火傷のようになってしまいます。これを「葉焼け」といいますが、サボテンや多肉植物の多くは、強い日差しに当たると葉焼けしてしまうため、真夏はある程度遮光してやるか、半日陰や明るい日陰に移動させてあげましょう。

多肉植物の水やりってどうしたらいいの?

水やりの基本パターン

植物が水を欲しがるペースは、標準的なもの多湿を好むもの乾燥を好むものの3タイプに分かれます。多湿を好むものは、当然水やりの頻度が高く、用土が完全に乾ききる前に次の水やりを行います。乾燥を好むものは、用土が完全に乾ききって、数日経過したくらいに水やりを行います。その中間になるのが標準的なもので、用土が乾いたときに水やりを行います。
多肉植物の場合育成期と休眠期があるため、1年を通して同じ水やりのパターンでは枯れてしまいます。育成期は標準的な水やりから乾燥気味がよく、休眠期は完全断水からほんのわずかだけ水やりをするという風に、時期によって水やりの方法を変えてやらなければなりません。

多肉植物の水やり

多肉植物には育成期と休眠期があり、育成期はよく水を欲しがります。品種によって若干異なりますが、基本的には「用土が乾いたらたっぷりと」です。
用土が乾いたらというのが意外と難しく、まだ土の中に水分が残った状態で水を与えてしまうと、根腐れのリスクが高まります。そのため、用土が乾いた状態をよく知っておくことが大切です。
土の表面が乾いたら竹串などを挿してみて、水分が付いてこないようなら土は完全に乾ききっています。そのときの鉢の重さをおぼえておくというやり方もありますが、植物が成長すれば重さも変わるので、あまりあてになりません。竹串などを挿す方法を何度も試してみて、土の状態がどうなったら土が完全に乾ききったかをおぼえるようにしましょう。
また、土の中にいつまでも水分が残っている状態を避けるために、あまり大きな鉢を使わず、植える株の一回り大きい程度の鉢を使うのがよいでしょう。土の量と土が蓄えられる水の量は比例します。

与えるときはたっぷりと

植物は根から水や養分を吸収すると同時に、土の中に老廃物を捨てます。また、古くなって傷んだ細根などは、切れて土の中のごみになります。この老廃物を洗い流し、新鮮な空気を土の中に取り入れるため、植物に水を与えるときは、鉢底から流れるくらいたっぷりと与えるのが原則です。
多肉植物も同様で、育成期の水やりは、鉢底から流れるくらいたっぷりとおこないます。中途半端な水やりを毎日行うよりも、土が完全に乾ききるまで水をやらず、水をやるときはたっぷりとというメリハリが大切です。
多肉植物の水やりが少ないのは、「量ではなく頻度」ということをよくおぼえておきましょう。

多肉植物はどんな土に植えたらいいの?

多肉植物におすすめの土とは?

多肉植物が好む土と他の植物が好む土で最も違う点は、「排水性」です。多肉植物は、とても水はけの良い土を好みます。自生地の環境は小石混じりの岩場や砂地が多く、保水性の低いやせた土地です。そうした環境で生きていくために身体に水を蓄えるようになったため、保水性の高い土に植えるとその機能が仇になります。
多肉植物を育てている方は、ご自身で土を配合されている方もたくさんいますが、初心者の方では何をどうしてよいかもよくわからないかと思います。そんなときは、市販の多肉植物やサボテン用の用土を使用するとよいでしょう。市販のものは、保水性、排水性、通気性がよく、根腐れ防止効果もあり、程よく肥料成分が配合されています。そうしたものを使うのが簡単です。お住まいの地域によって温度や湿度が違うため、一概のどの土が良いとは言えませんが、市販のものであればだいたいどれも問題はないかと思います。
ご自身で配合される場合も、市販の土を使う場合も、多肉植物を植える土は、「肥料成分が少なく排水性の高い土」ということをおぼえておきましょう。

多肉植物の土を自分で配合してみよう

赤玉土

粒状になった粘土質の土で、用途に応じていろいろな粒の大きさがあり、その名の通り赤っぽい玉状の土です。
通気性、保水性、保肥性に優れ、どんな植物を育てるときでも基本の土としてよく使用されます。雑菌が繁殖しにくいため、根腐れ防止にもなります。
古くなると粒がつぶれて粘土状になってしまうため、ある程度古くなったものは交換しましょう。

鹿沼土

鹿沼土も赤玉土と同じように、火山灰をもととした粒状の土で、サイズも色々あります。赤玉土より硬質で、さらに水はけはよくつぶれにくいのが特徴ですが、保水性や保肥性は赤玉土より少し劣ります。
赤玉土より酸性が強いので、山野草などによく用いられます。

日向土

ボラ土ともいい、鹿沼土よりさらに固く、園芸用軽石に分類されます。日向土単体では、保水性がほとんどないため、保水性のある他の土と混ぜて使用されることが多いですが、多肉植物やサボテンなどでは保水性がほとんどない土を好むものもあるので、日向土のみで使用する場合もあります。

バーミキュライト

バーミキュライトは、天然鉱石の酸化ケイ素や酸化マグネシウムなどを高温で加熱して膨張させたものです。薄い層が重なった状態になっており、適度な保水性と保肥性がありつつ排水性もあります。軽くて清潔なのも特徴で、室内で使用しても土臭くならないというメリットもあります。

川砂

川砂はその名の通り、川で取れた砂です。排水性、通気性がよく、粒子が細かいので他の用土とよく混ざります。保水性と保肥性がほとんどないので、単体で使用するにはやや難ありですが、水やりの頻度を調整するなどすると、根張りがよく使いやすいという方もいるようです。

腐葉土

広葉樹の落ち葉が微生物によって発酵分解されたもので、保水性と排水性がよく、有機質の肥料成分が豊富です。多肉植物を育てるためには、保水性が高すぎるため、単体での使用は不向きです。

燻炭

燻炭は米のもみ殻を低温で燻したもので、黒い炭状になっています。多孔質で、用土の保水性、排水性、保肥性をよくする効果があります。アルカリ性なので、酸性土壌の中和の役割もあります。多孔質なので、バクテリアなどが繁殖しやすく、腐葉土の分解を促進し、肥料成分へと変える働きもあります。

理想の配合とは?

多肉植物はこれらの用土を数種類と、緩効性の固形肥料をブレンドするのが一般的で、栽培家の個性とこだわりが出る部分ともいえます。
例1
赤玉土4:鹿沼土2:日向土1:燻炭1:バーミキュライト1:固形肥料1
例2
赤玉土4:日向土3:腐葉土2:燻炭1
例3
川砂4:燻炭3:腐葉土2:軽石1
お住まいの地域の温度や湿度、日照時間など、様々な要素で多肉植物がよく育つ土の配合が変わります。育てる植物の品種によって土の好みも変わりますので、排水性、保水性を基準に考えてみましょう。
最初のうちは、花や野菜用の用土に日向土を加えて排水性を上げるなどのやり方でもかまいません。

多肉植物は肥料がなくても育つの?

元肥と追肥ってなに?

肥料には元肥と追肥とがあり、元肥は植物を植え付けるときにあらかじめ用土に混ぜ込んでおく肥料のことで、追肥は土の中の養分が不足してきた頃に、新たに追加する肥料です。
花を楽しむ植物の場合、花後に株の体力が落ちることがあるので、その場合はお礼肥といって、花後に追肥する場合もあります。

固形肥料と液体肥料ってなに?

固形肥料は緩効性といって、肥料成分が少しずつ土に浸透していくので、効果がゆっくり長く続きます。対して液体肥料は、すぐに土に浸透し、水分と一緒に根から吸収されるので、即効性がある反面、土の中に残っている時間が短いため、効果の持続時間が短いという特徴があります。

肥料と活力剤ってどう違うの?

植物に必要な肥料は、茎や葉を育てる窒素と、花や実を育てるリン酸、根張りを良くして病害虫に強い丈夫な株に育てるカリ(カリウム)で、これを三大成分や三要素といいます。
それ以外にも、植物の細胞を強化するカルシウムや、リン酸の吸収を助けるマグネシウムなどの成分もありますが、いわゆる肥料とされるものは窒素・リン酸・カリの三要素です。
それ以外の成分については、アンプルやボトルに入った活力剤として売られているものが多いです。植物にとって食事となるものが肥料で、疲れたときのビタミン剤となるものが活力剤とおぼえておきましょう。

肥料っていつどれくらいあげたらいいの?

多肉植物は、基本的には多肥を好みません。もともとやせた土地に自生する品種が多いため、肥料が多いと徒長しやすくなったり、肥料焼けで根が傷むことがあります。肥料をあげる場合も、少量にとどめましょう。肥料を与えるタイミングは育成期で、薄めた液体肥料を週に1回程度与えるか、少量の固形肥料を月に1~2回程度で大丈夫です。市販の培養土を使用する場合は、元肥が入っているので、植え付けてから1~2年は肥料がなくても良く育ちます。

多肉植物って普段どんなお手入れをしたらいいの?

日当たりの管理

多肉植物のほとんどは、明るい日差しが大好きです。ハオルチアのように、強光を好まない植物以外は、よく日に当ててあげた方が丈夫に育ちます。室内で育てている場合は日照不足になりがちなので、できるだけ日当たりの良い窓際に置いてあげましょう。
ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けする場合があるので、真夏は半日陰や明るい日陰に移動させるなどして、強い日差しによる葉焼けから守ってあげましょう。

風通しの良い場所に置きましょう

植物を育てるうえで、よく「風通しの良い場所」という言葉を使います。風通しの良い場所とは、空気に動きがある場所ということです。締め切った場所は土の中の水分が抜けにくく、多湿になりやすいです。また、ハダニやカイガラムシなどの害虫や、カビなどの病気の発生リスクも高まります。小さい鉢の周りに大きな鉢を並べると、それだけで風通しが悪くなるので、鉢の置き方にも気を配りましょう。

植え替えが必要です

植物は日々成長し、少しずつ姿を変えていきます。土の上に出ている部分がそれだけ変化するわけですから、当然土の中も変化しています。植物は鉢の中で根を広げ、そのうち鉢いっぱいに根を張ります。そうするとそれ以上根を広げられなくなります。また、土の中に老廃物やゴミが溜まったり、土の粒子が細かくなって根が呼吸しにくくなります。この状態を「根詰まり」といいます。
根詰まりすると植物の成長を阻害し、最悪の場合根腐れして植物が枯れる原因にもなりかねません。成長の遅い多肉植物でも、数年で根詰まりしてしまうため、数年ごとに植え替えが必要になります。
根詰まりの目安としては、水をやったときに鉢底から水が出るまで時間がかかったり、全く出てこなくなったりしたときや、鉢底から根が出てきたときなどです。そのような状態がなかったとしても、植え付けて2~3年経過したら植え替えを行った方が無難です。

まとめ

多肉植物は本来過酷な環境で力強く生きている植物です。自生地の環境を考え、それに近い環境を与えてやることができれば丈夫で育てやすく、とても魅力的な植物です。どんな植物にも水・光・土(栄養分)が必要なように、多肉植物にもそれらは必須です。多肉即物を育てるときは、どのような土を使い、どの程度の光が必要で、どれくらい水を与えればよいかをよく学んでおきましょう。品種によって少しずつ違いはあるものの、基本的には一年を通して「よく日に当てる」「水やりの頻度は少な目」「肥料はあまり与えない」この三点に注意しておけば大丈夫です。特に水やりの間違いについては、多肉植物を枯らしてしまう一番の原因です。土が乾いた状態をしっかりおぼえておき、水のやりすぎ、水のやらなさすぎに注意しましょう。正しい育て方というより、間違った育て方さえしなければ、多肉植物はめったに枯れることはありません。あまり緊張せずに安心して育てましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA